サプリメント最前線

身体のケア

身体のケア

ノーラン・ライアンをはじめ、ランディ・ジョンソンやロジャー・クレメンスなど、メジャーリーグでは40代になっても第一線で活躍する選手はたくさんいます。天然芝と人工芝の差、高校野球時代における酷使など、日本と米国とでは様々な条件の違いがあります。しかし実は、選手寿命に最も大きな影響を与えるのは、「個人の意識の違い」ではないでしょうか。
食事やトレーニング、そして身体のケア。自らの素質だけに頼ることなく、常にベストコンディションをキープし、さらにそこからステップアップしていくための努力を若いころから惜しまずに継続してきたことが、結果として形に出ているのです。

一方日本でも、最近では意識の高い選手が増えてきたように思われます。しかし、栄養補給やトレーニングテクニックには目が向いているものの、「身体のケア」については盲点となっていることが多いかもしれません。「無事これ名馬」という言葉のとおり、怪我から解放されてこそ、練習の効果も表れてきますし、高いパフォーマンスを継続して発揮することができるのです。

◇怪我知らずの身体づくり

運動による怪我は、主に「骨の怪我」と「筋肉の怪我」、「関節の怪我」に大別することができます。それぞれについて、個別に対策を考えていきましょう。

・骨を強くするために

骨といえばカルシウムが真っ先に思い当りますが、乳製品を大量に摂取している北欧の国々で、骨折が非常に多いという事実があります。実は骨にとってカルシウムに負けず劣らず重要なのが、マグネシウムなのです。体内のマグネシウムの内60%が骨に存在し、骨の形成に重要な役割を果たします。
また体内でマグネシウムが不足すると、骨に貯蔵されたマグネシウムを溶かし、不足分を補おうとします。さらにそのとき、カルシウムも一緒に溶け出してしまうのです。ですからマグネシウムの不足は、骨のカルシウムを奪うということにもなるのです。
次に亜鉛も重要なミネラルです。亜鉛が不足すると、骨からのカルシウムの溶出が高まり、骨が弱くなってしまいます。逆に亜鉛が十分にあれば、骨の形成が促進され、骨が強くなるのです。
なお、骨の主成分は「コラーゲン」です。コラーゲンはたんぱく質であり、ビタミンCの働きによって合成されます。ですから十分なたんぱく質、そしてビタミンCの補給も骨の健康のために必要となります。
また、ビタミンKも重要です。骨には「オステオカルシン」というコラーゲン以外のたんぱく質があり、骨の形成に重要な役割を果たしています。しかし、オステオカルシンは「ビタミンK依存性たんぱく」であり、合成するためにはビタミンKが必要となります。ちなみにビタミンKは、骨粗鬆症の薬として使われることもあります。

骨を強くするための栄養素
  • ・たんぱく質
  • ・ビタミンC
  • ・ビタミンK
  • ・マグネシウム
  • ・亜鉛

筋肉を強くするために

筋肉の怪我といえば、「肉離れ」が主となります。肉離れの場合、筋肉内の細胞外マトリックスであるコラーゲンが断裂する場合が非常に多く、ここでもコラーゲンを強化するための栄養素がポイントとなってきます。すなわち、十分なたんぱく質とビタミンCの補給は、肉離れ対策としても必要になります。
また、マグネシウムの不足も肉離れの原因となります。骨と筋肉は全く違うもののように思われますが、必要な成分は意外に似通っているのです。

肉離れ対策の栄養素
  • ・たんぱく質
  • ・ビタミンC
  • ・マグネシウム

関節を強くするために

関節にとっても、やはりコラーゲンは重要な栄養素。ただし骨や筋肉のコラーゲンがⅠ型と呼ばれるものなのに対し、関節のコラーゲンはⅡ型と呼ばれるものとなります。しかし、こちらも合成にはたんぱく質とビタミンCが必要になるという点で、違いはありません。 関節の構成成分としては、コラーゲンの他に「プロテオグリカン」というものがあります。プロテオグリカンをつくるために必要となるのが、グルコサミンコンドロイチン、MSMなどです。これらを食事として十分な量を摂取するのは難しいため、サプリメントとして補う必要が出てくるのです。

関節を強化するための栄養素
  • ・たんぱく質
  • ・ビタミンC
  • ・グルコサミン
  • ・コンドロイチン
  • ・MSM

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