私のマッスルミート&マッスルメイト

【Vol.4】DESIRE TO EVOLUTION 編集長  前田成彦

【Vol.4】DESIRE TO EVOLUTION 編集長  前田成彦

~マッスルミートは魔法の臭い粉とともに~

シェイカーの底にこびりついた、ミルクまみれの黄色いかたまり。それを手のひらが痙攣するぐらいに人差し指を伸ばし、こそげ取る。汚れた指を舐めると、親戚が飼っていたインコのエサの臭いがした。

「基礎体力研究所(通称キソケン)」。立派な名称だが、そこに白衣を着た先生はいない。埃まみれのフリーウエイト器具がごろごろと転がる、ただのほったて小屋だ。大学2年生の僕はアメリカンフットボール部の練習が終わると毎日この施設にこもり、ウエイトトレーニングに励んでいた。

神奈川の小さな私立高でアメリカンフットボールをやっていた僕は大学に合格すると、意を決して体育会アメリカンフットボール部の門を叩いた。僕が通っていた大学のアメフト部は180㎝90kg超の大型選手を多数揃え、選手層の厚さは全国有数。それに対して当時の僕は、身長176㎝体重70kg。先輩達との体力差は歴然。試合に出るのは容易なことではなく、毎日の練習はとても厳しかった。

中でもつらかったのが「ワン・オン・ワン」という1対1のぶつかり合い練習だ。身長で5~10cm、体重で15~20kgほど勝る先輩達とぶつかると、手も足も出ない。特に苦手だったのが、1学年上のA先輩。すでにトップ選手だったAさんとぶつかると、最低3ヤードは容赦なく吹っ飛ばされた。

時は過ぎ、2年生になって僕は気づく。毎日の練習を頑張るだけでは、先輩達との差は決して埋まらないし、試合にも出してもらえない。先輩に勝ち、スタメンとして試合に出るための一つの答え。それが、筋力トレーニングで圧倒的なパワーをつけることだった。決意した僕は華奢な身体を筋肉で大きくするため、ひたすら"キソケン"で筋トレに精を出した。

真剣にトレーニングをして3カ月ほど経ったある日。トレーニングを終えて電車に乗ると、ポロシャツを着た自分のむき出た上腕部が、以前より太くなっていることに気づいた。これが僕の「マッスルミート」だ。嬉しくて電車の中で何度も腕組みをしたのを、今でもよく覚えている。

しかし、である。

確かに体重は3kgほど増え、体は多少、筋肉で大きくなった。だが、A先輩には相変わらずぶっ飛ばされ続けた。僕とA先輩の差は、ウエイトトレーニングで少し腕が太くなったぐらいで簡単に埋まるようなレベルではなかった。

迎えた夏のある日。その日も練習でコテンパンにされ、いつものように凹んでキソケンへ。ふと見ると、ある先輩が何かの粉末を牛乳で溶いて飲んでいる。

「プロテインだ。これを飲むと、筋肉がつくんだよ。お前も買って飲めよ」

...!?

飲むと筋肉がつく、魔法の粉。そんなものがあるとは何とも信じ難かったが、練習の帰り道、僕はスポーツ店に立ち寄ってその粉を手に入れた。家に帰り、缶を開けてにおいをかいだ瞬間の衝撃は、一生忘れない。

くせっ! こんなもん飲んで、本当に筋肉がつくのか!?

疑問はあったが、当時は藁にもすがる思いだった。僕はトレーニング後と寝る前に、ひたすらこの臭い粉末を牛乳で溶き、飲んだ。11月にシーズンが終わり、練習がオフになっても僕は関係なくトレーニングを続けた。クリスマスイブも大晦日もキソケンに通い、筋トレをして、プロテインを飲んだ。

年が明け、僕の身体は自分でもはっきりとわかるほど変化していた。1年生のころに70kgしかなかった体重は80kgをゆうに超え、60kgだったベンチプレスのMAXは110kgに達した。

そして、シーズンイン。あれは3年生の4月だったろうか。A先輩とワン・オン・ワンをする機会がやってきた。

先輩のスタートと同時に僕は右足をステップし、先輩の当たりを受け止める。その瞬間、僕は、身体が"1本の棒"になった気がした。足の底からふくらはぎ、太もも、尻、背中、腕...すべての筋肉が一つにつながり、大きな前に向かう力となって、僕はA先輩を一気に押し返した。力なく後退していく先輩...勝利の瞬間は、意外なほどあっさりしたものだった。

正直、身震いするほど嬉しかった。先輩に背を向けて、小さく何度もガッツポーズを作った。

今思えば、全身の筋肉が1本の棒のようにつながったこの瞬間は、僕の二度目のマッスルミートのような気がする。

そして、わかった。やはり、あれはただのインコの餌ではなかった。そして、わかった。ただガムシャラにトレーニングをするだけではダメで、鍛えると同時にしっかり栄養を摂ることで、筋肥大は起こるのだ、ということを。

翌年、僕の体重は90kgを超えた。ベンチプレスのMAXは120kgに達し、試合にも出た。パワーは時たま、技を凌駕する、こともある。さほどアメフトセンスのない僕だったが、地道に筋肉を大きくしたことで、体の大きな選手とも、どうにか渡り合う程度はできたと思う。

仕事や勉強は、頑張ったことが必ずしも最高の結果に結びつくとは限らない。でも、トレーニングは違う。正しく行いさえすれば、努力は決して裏切らない。僕はそれを、身をもって知った。苦労だらけで決して満足のいく学生生活ではなかったが、トレーニングに打ち込むことで、僕は今につながる多くのものを得られた。そんな気がしている。

~何とも楽しい"マッスルメイト+α"~

ホエイプロテインSS

そんな大学生活を送った僕はその後社会人となり、いくつかの仕事を経て、フリーランスの編集者として働くようになった。

忙しい日々を過ごすうち、大学時代にあれほど苦労してつけた筋肉はすっか影を潜め、体には多くの脂肪がついた。社会に出て10年も経てば、アメフトをやっていたころの筋骨隆々な面影はほぼなくなった。そして見た目はすっかり「普通のやや太めなおっさん」に...。

これはいけない。

そう思った僕はいろいろなスポーツをしてみたり、雑誌に出ているダイエット法を試したりと、いろいろやってみた。中には効果の出たものもあったが、何をしても、しばらく経つとリバウンドすることに変わりはなかった。そして、たくさん筋肉をつけて一度大きくした体が弛んでしまうと、見れたものではない。

体の代謝を高めるために筋トレを本格的に再開したのは、2年前のことだ。当時のベンチプレスのMAXは60kgぐらいだっただろうか。体はそこそこ大きいままに、すっかり高校時代の非力ぶりに逆戻り。それでも週に2度、1時間ぐらいは、スポーツクラブで軽いトレーニングを続けた。

もう一度、プロテインをきちんと飲み始めたのは半年ほど前のこと。ドームさんとこの媒体のお仕事をさせていただくことになったのがきっかけだ。現在は編集長なる肩書で執筆させていただいているが、以前は正直、またプロテインを飲むなんてまっぴらゴメンだった。いい大人になってあのインコの餌みたいなにおいをかぐのは、どうにも嫌だったのだ。

「いやいや、今のプロテインはおいしいんですって!」

ホエイプロテインSS

ドームさんのサプリメント部の方々は、口をそろえてそうおっしゃる。そこで、僕は半信半疑ながらも「ホエイプロテインSS」を手に入れてみた。

開封し、においを嗅いでみる。確かに、昔かいだあの悪臭はない。むしろ、ほのかにいい香りがする。そして調べると、牛乳でなく水で溶かすようだ(それにしても、昔はどうして牛乳で溶かしていたんだろう...?)。

シェイカーにプロテインと水を入れ、縦に3回ほど振る。すると瞬く間、清涼飲料水のような見た目の素敵なドリンクが完成した。

でも、どうぜまずいんだろ?

ぐいっと一気に飲む。ぜんぜんまずくない。むしろ、なかなかおいしい。そして飲み終わったシェイカーの底には残りカス一つない。スッキリきれいで、まったく何もこびりついていない...。

正直、驚いた。大学時代に飲んでいたものとは、何もかもが違った。そして思った。これを飲まない手はない、と。

そんなわけで、ホエイプロテインSSは僕の生活に寄り添う「マッスルメイト」となった。たんぱく質含有率97%という高純度が売りのこの商品だが、「SS=スーパーストイック」という名称がトレーニング心をそそるのが、選んだ理由だ。トレーニング後と起床後、睡眠前にこれをしっかり摂ると、体は確実に反応。大学時代につけた大きな筋肉が、徐々に戻ってきたのがわかる。

最近はわがマッスルメイトだけに飽き足らず、ホエイプロテインSSに他のサプリメントをブレンドするのがブームだ。起床後のカタボリック防止のためにグルタミンを混ぜたり、特にキツく追い込んだり有酸素運動をたくさんした後には疲労回復のためR4を混ぜる、などの工夫をこらしている。グルタミンを混ぜると筋肉はさらに大きくなり、R4を混ぜると筋肉痛が激減。そんな風にトレーニング効果が高まるのもいいが、正しい知識を得た上でさまざまなサプリメントをブレンドし、オリジナルドリンクを作ること自体がなかなか楽しかったりもする。

今や僕の毎日に、サプリメントは欠かせないものだ。これからもこいつらを携えて、トレーニングに励むつもりだ。そしてこの媒体で、興味深くてためになり、たまにクスッと笑えるような記事をずっと書き続けていきたいと思っている。

前田成彦

前田成彦
DESIRE TO EVOLUTION編集長&株式会社オフィス221代表。
学生~社会人にてアメリカンフットボールを経験。ウォリアーの端くれとして昨年よりトレーニングを本格的に再開。先日、ベンチプレスのMAXはやっと100㎏に到達した。目標は夏までに130㎏挙上。

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