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Part 52 「ヒップ・スラストで大臀筋をダイレクトに鍛える」

Part 52 「ヒップ・スラストで大臀筋をダイレクトに鍛える」

目  的: 大臀筋(だいでんきん)の強化
メリット: スプリント能力やジャンプ力の向上、Posterior Chainの改善

野球のスカウトが将来性のある選手を見つけるときは、「モコッとした尻」を探すという。つまり大臀筋(だいでんきん)の発達した選手は、将来的に伸びやすいというわけだ。野球だけでなく、トップレベルのスプリンターや投擲(とうてき)選手、フットボーラーなどは例外なしに大臀筋が発達している。

大臀筋の主な機能は「股関節の伸展」だ。そのためのエクササイズとして、スクワットやデッドリフトが主に行われている。しかし、実はスクワットやデッドリフトだけでは不十分なのである。

股関節を深く屈曲させたとき、すなわちスクワットやデッドリフトのボトムポジションにおいて、大臀筋はストレッチされる。このときは強い負荷がかかる。しかしスクワットやデッドリフトで立ち上がったとき、すなわち股関節が伸展しているときは、大臀筋にはほとんど負荷がかかっていない。
またスクワットやデッドリフトでは先に大腿部や腰が疲労してしまい、大臀筋への負荷を十分にかけられないという懸念もある。

筋電図による研究によれば(※1)、収縮時に強い負荷をかけられるfront plank with hip extensionでは106%、gluteal squeezeでは81%なのに対し、single limb squatでは71%、Single limb deadliftでは51%という結果となっている。
残念ながらこれはリハビリのための研究なので、front plank with hip extensionやgluteal squeezeなどのエクササイズはウォリアーにとっては簡単すぎて、強い負荷をかけることができない。

他に収縮時に大臀筋に負荷をかけられるエクササイズとしては、「ボール・ハムストリングカール&ヒップエクステンション」が挙げられる。これはボール一つあればどこでもできるし、筋力の弱い女性にも無理なく行うことができる。

参考記事
Part 32 「ボール・ハムストリングスカール&ヒップエクステンション編」

ただし筋力が強くなってくると、自重での負荷だけでは足りなくなってくるだろう。そこでウォリアーにお勧めしたいのが「ヒップ・スラスト」だ。

肩甲骨のあたりをベンチに載せ、次のように行う。なおボトムでは上半身の角度が45度くらいになるようにラックの高さを設定しよう。

【ヒップ・スラスト(スタート) 】
【ヒップ・スラスト(フィニッシュ) 】
【ヒップ・スラスト】
【ヒップ・スラスト(片足)】

バーベルにはスクワットパッドや厚手のタオルを巻いて実施すると良い。動作は次のポイントを意識して行うようにする。

  • ・カカトに重心を置いて挙げる
  • ・上体を反らせ過ぎず、一直線になるように心がける
  • ・トップでしっかりと大臀筋の収縮を感じる
  • ・足の位置はトップポジションでスネが垂直になる場所に置く
  • ・下ろすときはゆっくりとコントロールしながら下ろす

※1 :Electromyographic analysis of gluteus medius and gluteus maximus during rehabilitation exercises.
Int J Sports Phys Ther. 2011 Sep;6(3):206-23.

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