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Part 54 「非線形ピリオダイゼーションの効果」

Part 54 「非線形ピリオダイゼーションの効果」

目  的: 筋力強化、筋肥大
メリット: ケガを防ぎつつ、継続的なパフォーマンスの向上を実現することができる

トレーニングの効果は、「ストレスに対する適応」によって得られる。適切なストレスを与えられれば、それに応じてウォリアーの身体は強くなっていく。しかし適応できないほど強いストレスを与え続けられるとオーバーワークになり、ケガをしたり免疫が低下して風邪を引いてしまったりする。逆にストレスが弱ければ適応も起こらず、トレーニングの効果は得られない。

ストレスが弱いというのは、一般的には重量が軽かったりセット数が少なかったりということを指す。しかしそれだけではない。同じようなトレーニングをずっと続けることも、ストレスが弱いということになるのだ。
身体はストレスに適応していくため、常に同じようなストレスであれば、次第にそれをストレスと感じなくなるというわけである。ジムの中を見渡すと、10年前と同じ身体で何の変化も見られない。そんなメンバーがいるのではないだろうか。

つまり、いつも同じようなプログラムでやっていては、トレーニングの効果は得られない。オーバーワークとならない程度に、身体が適応を必要とするような「変化のあるストレス」を与えていく必要があるのだ。

その方法の一つとして、「ピリオダイゼーション」というテクニックがある。「コンディションを整えるトレーニング」や「ストレングスを向上させるトレーニング」、「アクティブレスト」などに分類し、それぞれを期分けしてプログラミングしていくのだ。
詳しくはこちらの記事をご一読いただきたい。

参考記事
Part 47 「線形ピリオダイゼーションによるプログラム構成」

一般的なピリオダイゼーションは「線形ピリオダイゼーション」と呼ばれ、期間ごとに徐々に使用重量を増やしつつ、レップスを減らしていく。しかし最近の研究によれば、線形ではなく「非線形」、すなわち毎回のように重量やレップスに変化をつけていく方法のほうが効果が高いという結果も出ているようだ。

27名のトレーニング経験者を用い、レッグプレスとベンチプレスを12週間に渡って行わせた研究がある。普通のトレーニング(NP群)と線形ピリオダイゼーション群(LP群)、非線形ピリオダイゼーション群(NLP群)とに分けてトレーニングした。

NP群は12週間後も筋力にほとんど変化が無かった。これは元々トレーニング経験者だからだろう。LP群は8週目までは筋力の向上が起こり、その後は伸び悩んだ。ベンチプレスは12週間に渡り、ほとんど筋力の変化は無かった。
しかしNLP群は12週間に渡り、レッグプレスとベンチプレス両方の筋力が向上し続けた。(※1)



非線形ピリオダイゼーションにおいては使用重量やレップス、セット数などを毎回変化させる。一般的にはレップスを4~15の間、セット数は2~5の間で変化させていくが、適切な内容で行うためには十分な経験が必要となる。
まずは線形ピリオダイゼーションを何度か経験し、適切なプログラミングができるようになってから、非線形ピリオダイゼーションのプログラムにチャレンジして欲しい。これまでと違う新たな刺激に、身体はきっと応えてくれることだろう。

※1 :Nonlinear periodization maximizes strength gains in split resistance training routines.
J Strength Cond Res. Jul;23(4):1321-6. doi: 10.1519/JSC.0b013e3181a00f96

Mr.D

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栄養・サプリメント・トレーニングについて、聞けば全てに答えを持っているウォリアー界の生き字引的存在。数々の有名選手のパフォーマンスアップの裏にもMr.Dの存在が...。

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