いわきFC

リスクを冒さぬ退屈な日本のサッカーを、圧倒的なパワーで変革する。  いわきFCが巻き起こすフィジカル革命 ~その2

リスクを冒さぬ退屈な日本のサッカーを、圧倒的なパワーで変革する。
いわきFCが巻き起こすフィジカル革命 ~その2

この春、福島県社会人2部リーグからスタートを切るいわきFC
2月のコンバインでセレクトされた選手達は4月10日の開幕に向け、精力的に練習試合をこなしている。
「日本のサッカー選手のフィジカルスタンダードを変える」という壮大な目標を掲げ、スタートを切ったこのプロジェクト。
ハードなフィジカルトレーニングと正しい栄養摂取は何より欠かせないものだ。
そこで今回は、いわきFCの選手達の栄養摂取状況について、株式会社ドームの管理栄養士/公認スポーツ栄養士で、
ドームアスリートハウス(DAH)で選手に栄養摂取のアドバイスも行っている斉藤裕子に話を聞いた。


「今はまだ『アスリートとしての土台作り』の段階。
ですから食事も含め、アスリートとしての基本的な食事を習慣化することを指導しています。

ベースのサプリメントは皆同じで、そこから選手の状況を踏まえて、それぞれの摂取量や内容の変化をつけてアドバイスを行っています。
そして、そこで起こる身体の変化を、個々に見ている状態です。
選手たちは、始めはいわき市内の旅館に寝泊まりし、旅館で生活している間は、自身での調整が難しいところもありますので、普通の食事を出していただき、不足分をサプリメントで補うイメージです」

摂取量とタイミングについては選手ごとにすべて決められており、毎日、体重や体調、睡眠時間、間食の回数(サプリメント他)、食事内容などについて自己申告する。

「全員共通で毎食後に摂取しているのが、ビタミンSPJoint SPZMA SPです。
そして朝と夜の食後にEPA、練習前にBCAA、練習後にR4G+を摂っています。
練習は午前で終了して午後からは仕事に入りますが、仕事の合間に補食としてJel-X、そして就寝前にSLOW。ほぼフルラインアップで摂取していますね。

R4 G+

プロテインはホエイSPが新発売になり、選手も注目しているようです。
『あれはどうですか?』という問い合わせがいくつも来ており、今後切り替える可能性もあります。
選手達には『栄養のことで何か気になったら、いつでも連絡して下さい』と伝えており、逐一報告してくる選手もいますし『今はこういう状態なのですが、これを自費で買ってもいいですか?』といった問い合わせも、最近は来るようになってきました。
栄養摂取に関する意識づけができつつあることを、実感しています」

とはいえ、2月よりチームに加わったばかりの選手達の身体はまだ細く、サッカー選手である以前にアスリートとして貧弱と言わざるを得ない。つまり、多くの選手はまだ"ヒョロヒョロ"な状態。
一部、身体ができている選手もいるが「日本のサッカー選手のフィジカルスタンダードを変える」という観点から見れば、まだまだだ。

「2月のコンバイン後、まずはドームアスリートハウス(DAH)で体重、体脂肪率、筋肉量など、体組成をすべてチェック。アセスメントを行いました。
その時に栄養講習会を実施。日本のサッカー選手のフィジカルスタンダードを引き上げることはいわきFCの設立に際しての大事なコンセプトなので、フィジカルトレーニングと栄養摂取は特にしっかり行う、ということを伝えました。

正直な話、コンバイン直後は、例えばアンケートの『たんぱく質を意識していますか』という質問に『はい。ご飯をたくさん食べています』と記入してしまうような選手もいました。平均年齢が20歳そこそこなので、無理もありません。
でも当時と比べたら、だいぶ意識は上がっています」

フィジカルにおいてはまず、各自の体重の目標値を設定。体重を増やし、体脂肪率を減らしていく方針を立てた。

「フィジカルはDAHの、バランスボールなどを使った動きのトレーニング、そしてウエイトトレーニングを週に3日ほど行っています。そして体重の目標数値はそれぞれですが、ざっくり言うと「身長-100」kg (※) が目安。

あくまでも目安の数字ではあるが、例えば身長180cmの選手であれば、180-100で80kgが目安。

日本のサッカー選手は代表クラスでも、(身長-100)kgに届かない。おおむね(身長-105)kgぐらいで、下手をするとマイナス110以上だったりすることも...。これでは、少し細すぎます...。

例えば世界のトップ選手を見ると、レアル・マドリードのポルトガル代表・クリスティアーノ・ロナウドは身長185cmで、体重は80kg台後半といわれています。そしてバルセロナのアルゼンチン代表・リオネル・メッシも身長は170cm弱ですが、体重は70kg以上。でも、あれだけ動けるわけです。そこを目指していこうと。

確かに『筋トレをすると、身体が重くなって動けなくなる』という偏見を持っている選手もいました。特に、これまでトレーニングにちゃんと取り組んでこなかった選手に、そういった誤解をしている選手が多かった。
それについてはしっかりと話をして『絶対に必要なことだからしっかりやってほしい』と説明しました」

線が細いため、ほとんどの選手が体重増を求められる。だが急激にではなく段階的に、筋肉だけで体重を上げていくことを徹底させている。

「選手によっても異なりますが、月に最大2kgアップがメド。もちろん、ただ体重が増えればいい、ということではありません。
基本的に体脂肪率は増やさず、筋肉だけで体重を増やしていきます。筋肉量を上げれば、体脂肪率は必然的に下がりますからね。

体脂肪率は多くても12%までを目処にする方針です。 今現在、12%以下を達成しているのは22人中11人と約半数。これは、今後さらに増えるでしょう。
体脂肪率の高い選手もいますので、食事の内容やタイミングを少しコントロールして対応します。でも、これも今後の生活状況を見ながら変化させていきます。

とはいえ、気になるのが今後です。今後は個人で一人住まいをして、それぞれで生活することになります。 一人住まいを始めてからが、より選手自身のしっかりした管理が必要になってくる。そこがポイントになるでしょうし、そういった教育もしていく必要も感じています。」

いわきFCが所属する福島県社会人2部リーグは、4月10日に開幕。ホーム&アウェイで約半年間のリーグ戦を行うが、開幕後も身体作りは継続する。

「今年は『土台作り』に徹する年。シーズンイン以降も、フィジカルはしっかり強化します。
毎日の練習量からすれば、一つ一つの試合の勝ち負けをそれほど意識せずとも、福島県2部リーグは勝てる。選手もスタッフも、その自信を持っていますので。そしていわきFCの使命は、ただ勝つだけでなく、日本のサッカーのフィジカルスタンダードを変えていくこと。だから、今までにない身体で今までにないプレーをする選手が出てくることを願っています」


サイズとパワーを兼ね備えた大型選手達がノンストップで走り続け、攻撃的にプレーする。相手にボールを奪われたらすぐに奪い返し、まっすぐにゴールを目指す。そんなハイテンポでアグレッシブな、スピードとパワーのあふれるサッカーを世界に見せつける。
そんな途方もなく大きな夢に向け、いわきFCの戦いがいよいよ始まる。

参考記事
リスクを冒さぬ退屈な日本のサッカーを、圧倒的なパワーで変革する。
いわきFCが巻き起こすフィジカル革命 ~その1





前田成彦
DESIRE TO EVOLUTION編集長&株式会社オフィス221代表。
学生~社会人にてアメリカンフットボールを経験。昨年よりトレーニングを本格再開し、学生時代のベンチプレスMAX超えを目指し奮闘中。お気に入りのマッスルメイトは、ホエイプロテインSTOICにR4とグルタミンをブレンドしたオリジナルドリンク。

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