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「プロテインゆとり世代」に告ぐ。<br />プロテインの劇的なる味の進化を噛み締めよ。

「プロテインゆとり世代」に告ぐ。
プロテインの劇的なる味の進化を噛み締めよ。


ホエイ100の夏限定フレーバーの販売が好調だ。爽やかなラムネ風味はまさに、暑い夏にもってこいである。

思い返せば、いつのことだろう? うまいプロテインを飲むことが、トレーニング後の大きな楽しみになったのは。

昔を語らせてほしい。'80年代から'90年代にかけて、プロテインは「まずくて当たり前」の存在だった。ロクな味のしないプロテインを牛乳に溶き、我慢して、時には鼻をつまんで、胃に流し込む。それが普通だった。

しかし最近、そんな苦労をまったく知らないニュー・ジェネレーションが現れた。人呼んで「プロテインゆとり世代」。

そんな彼らにぜひ知ってもらいたい。プロテインの味は、先人達が重ねた数々の苦労によって劇的な進化を遂げ、今のおいしさに至ったのだということを。

今回は、世界へ羽ばたく「プロテインゆとり世代」に向けて、まずいプロテインを飲み続けてきた語り部達に、前世代ならではのエピソードを披露いただいた。プロテインゆとり世代の諸君は括目して読み「最高においしいプロテイン」というこの上なきぜいたくを、味わい尽くしてほしいと思う。


■「ジュース感覚でおいしく飲む」ゆとり世代、現る。

「僕の中に、プロテインがまずいというイメージはまったくないです。ジュース感覚でおいしく飲んでいますね。好きなのはホエイSPのチョコレート風味と、SLOWのミルク風味。普段甘いものは食べないのですが、プロテインは甘くてもいけます」

語るのは、プロテインゆとり世代の代表・スプリンターのケンブリッジ飛鳥選手だ。

「プロテインを初めて飲んだのは高校時代。どこのメーカーのプロテインだったか忘れてしまいましたが、ココア味でした。DNSほどではありせんが、そこそこおいしく飲めましたよ。ちょっと薄いココアという感じでしたね。でも、プロテインを飲み続けることの意味を理解していなかったので、結局、続きませんでした」

身体作りを意識するようなったのは、大学2年の終わりにジャマイカに行ったことがきっかけだ。現地のトップ選手達は皆しっかりとトレーニングを積み、強い身体を作り上げていた。「世界で戦うには、もっとフィジカルを高めないとだめだ」と実感させられた。

プロテインを継続的に摂るようになったのは、大学時代にドームアスリートハウスでトレーニングを始めてからのこと。トレーニング後にきちんと飲むと、わずか2カ月あまりで体重は5㎏ほどアップした。社会人となった今も、ドームアスリートハウスでの週2回のフィジカルトレーニングを欠かすことはない。

「最近も体重が2㎏アップし、体脂肪は逆に1㎏減りました。トレーニングを積んだことで特に、スタートからの飛び出しが格段によくなった。パワーがついて、爆発力が上がった気がしますね。本格的に身体を作って2年ほどですが、トレーニングをしっかり行った成果がまさに今、出てきている。タイムも伸びていますし、結果にもつながり始めています。今、どんどん状態がよくなっている実感がありますね」


■「全部、まずいです」という答えに驚愕した暗黒世代。

何度も繰り返す。プロテインが最初からおいしかったわけではまったくない。ここでは、プロテインがまるで飲めたものではなかった「プロテイン暗黒世代」の生き証人達の声をお届けする。まずは株式会社ドーム 外山裕之の証言から。

「高校時代、プロテインに興味を持って店に行ったんです。スタッフの方に『すみませんプロテインを買いたいのですが、どれがおいしいですか?』と聞いたところ『全部、まずいです』と...(笑)。衝撃的でしたね」

最初に買ったプロテインは、ヨーグルト風味だった。

「おそらく、大豆やカゼインが原料だったと思います。当時は牛乳で溶かして飲んでいましたが、まあ、お世辞にもおいしいとは言えませんでしたね。

そして、だんだんと牛乳で溶かすのが面倒になってきて...。ある時、プロテインの錠剤を見つけたんです。これはいい、と思い、買ってから表示をよく見たら『あれっ?』と...。10gのたんぱく質を摂るには、20錠ぐらい飲まないといけない(笑)。十分な量のたんぱく質を摂るために、60錠も80錠も飲んでいられませんからね...あれには困りました」

多くの「プロテイン暗黒世代」の語り部達は、ある者は貧弱だった身体に筋肉の鎧をまとうために、ある者は競技パフォーマンスを上げるために、またある者は鍛え上げた肉体を海や飲み会の席でさらけ出すために、およそ飲めたものではないまずいプロテインを我慢して摂り続けてきた。まさに「プロテイン夜明け前」である。

そして次に語るのは、"Desire To Evolution 流浪の編集長"こと不肖マエダである。このワタクシも何を隠そう「プロテイン暗黒世代」の一人。学生時代のプロテインにまつわる話は下の記事をぜひ読んでいただきたいのだが、当時のプロテインはとにかく、まずかった。

http://www.dnszone.jp/magazine/2014/0331-001.php

しかも、なかなか溶けない。あれは、とある銘柄を初めて試した時のこと。牛乳パックの中に指定の量の粉末を溶かし、ひと口目を飲むと...。

「おぉっ今回のプロテインはイケる! 牛乳そのものの味だ!」

いやいや、何のことはない。単に、溶けていなかっただけだ。残った粉末は、牛乳パックの底にぶ厚く沈殿。ワタクシはとにかく筋肉を付けたい一心でそこに指を突っ込み、ドロドロの塊をすくい取り、なめたのだった。まるで「鳥の餌」のようなあの味...きっと、一生忘れることはなかろう。


■「あんなにまずかったのが、今やこんなに...」。維新世代の総合格闘家、唸る。

しかし、明けない夜はない。「プロテイン=まずいもの」という固定観念に別れを告げた「維新世代」の語り部として登場いただいたのは、総合格闘家の青木真也選手である。

「今までいろいろなプロテインを試しては、痛い目に遭ってきました。最近ですよね、おいしくなったのは。僕の場合、昔の習性なのか、新しい銘柄を飲む時は、今でも少し構えちゃうんです。『これ、どうなんだ!?』って」

初めてプロテインを飲んだのは、小学生の時だった。

「当時すでに柔道をやっていて、身体を大きくしないといけなかった。でも昔のプロテインは本当にまずくて、買って飲んでは心が折れ、またトライしては心が折れて...の繰り返し。結局、飲み終わらないままプロテインがどんどん家にたまっていく、という(笑)。

そんな状況は中学でも変わりませんでした。でも高校2年になると、柔道部でホエイプロテインをほぼ強制的に飲まされることに...。当時のプロテインはおいしくないし、水ではなかなか溶けにくく、本当につらかった。でも、とにかく身体を大きくしろと言われ、飲まざるを得ませんでした。

勝利至上主義の柔道部では、重さ=強さ。団体戦は無差別ですから『一つの技を覚えるよりも、10㎏増やせ』です。当時は誰にも身体作りの知識がないのに、結果は求められるわけです。僕はあまり食べられないタイプでしたし、正直、地獄でしたね」

だが漆黒の暗闇に、革命の光が差し始める。2000年代に入ると、プロテインの味は激的に進化した。青木選手が初めてプロテインをおいしいと思ったのは、大学時代に初めてホエイ100を飲んだ時のことだ。

「うまかったし、水で飲めることにも驚きました。それから今まで、ずっと飲み続けています。僕はそれほど肉が好きではないので、たんぱく質を十分な量摂るのはなかなか大変。だから、プロテインは"サプリメント"というより"食材"に近い存在なんですよ。

スケジュール次第でタイミングは変わりますが、今は朝や練習後などに摂っています。タイミングや量は、あまり厳密に決めてはいません。考えすぎると、ストレスになりますからね」

プロテインを飲むにあたり、ミキサーを使ってシェイクを作っている。

「バナナやイチゴ、マンゴーなどをブレンドしてシェイクを作っています。フルーツを入れれば、まずくなることはまあ、ないです。それと今、一番おいしいと思っているのが、アイスコーヒーとホエイ100チョコレート味のミックス。これ、相性抜群でお勧めです。

時代は変わったなあと思いますね。僕には5歳と2歳の子供がいますが、彼らはプロテインをごく普通に飲むんですよ。僕が子供のころには、絶対に考えられなかったこと。本当に驚きましたし、高校時代まで苦労して飲んでいたプロテインが、今やこんなに変わったんだ、と実感させられましたね」


プロテインゆとり世代の象徴が、大きな輝きを放った。5月21日に行われた東日本実業団陸上競技選手権・男子100m予選。ケンブリッジ飛鳥選手は自己ベストとなる10秒10を記録。五輪参加標準記録を突破し、リオへと名乗りを上げた。

「タイムは確かにうれしかったですが、まだまだ伸びると思っています。目標は、世界のトップと渡り合える選手になること。そのためにも、できるだけ早く9秒台を出したい。そして6月24日からはじまるの日本選手権ではな結果を出して、リオ五輪を決めます」

彼のポテンシャルは、こんなもんじゃない。オリンピック、そして日本人初の9秒台へ。プロテインゆとり世代の象徴は、さらなる高みへ突き進んでいく。そう、プロテインのおいしさが、めざましい進化を遂げた時のように。

「暗黒世代」の嘆きなど、もはや昔話。最高に機能的で、最高においしいプロテイン。それこそが、プロテインゆとり世代のアスリート達のパフォーマンスを支えていく。


前田成彦
DESIRE TO EVOLUTION編集長&株式会社オフィス221代表。
学生~社会人にてアメリカンフットボールを経験。昨年よりトレーニングを本格再開し、学生時代のベンチプレスMAX超えを目指し奮闘中。お気に入りのマッスルメイトは、ホエイプロテインSTOICにR4とグルタミンをブレンドしたオリジナルドリンク。

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