私のマッスルミート&マッスルメイト

【Vol.11】東海大学ラグビー部シーゲイルズ 新幹部編

【Vol.11】東海大学ラグビー部シーゲイルズ 新幹部編

マッスルミートとは、人が成長する過程において、自らの筋肉と初めて出合った時のこと。昨年度、大学選手権準優勝を果たした東海大ラグビー部シーゲイルズの選手達にも、もちろんそんな瞬間はある。圧倒的なフィジカルを武器に今季も大学ラグビー界を席巻する3人のウォリアーが、自らの「筋肉の軌跡」を語る。


■「お前の胸...何でそんなにデカなってるん?」磯辺裕太(FL)


「筋トレを始めたのは、中1でラグビー部に入ってすぐの時。当時は167㎝60㎏でCTBでした。部活の先輩達の身体を見て『自分はちっちゃいな。ラグビー選手はやっぱり、ゴツいのがカッコええわ』と思ったのがきっかけです。そこからトレーニングに取り組み、身体を大きくしていくとともに、ポジションも前の方になっていきました(笑)」

語るのは、今季のシーゲイルズを率いる主将・磯辺裕太(FL)。中学時代は部室に置いてあった小さなダンベルを使って鍛え、授業中にはアイソメトリクス。

「授業中に、胸の前で両手を合わせるアイソメトリクスをバカみたいにずっと続けていました。ある時、部室で着替えようとしたら『お前の胸...何でそんなにデカなってるん?』と友達に言われ、胸板がだいぶ厚くなっていることに気づきまして。

これが僕のマッスルミートです(笑)。他の1年生と比べても、かなり分厚くなっていましたね。それで、筋トレが面白く感じるようになりました。そこから今に至るまで、トレーニングをずっと続けていますよ」


■「ケガから復帰した時、タックルに来た相手をねじ伏せられた」金成志(SO)

今季のBKリーダー・金成志(SO)は、もともと筋トレ嫌い。本格的にウエイトトレーニングに打ち込むようになったのは、大学入学後だった。

「中高はウエイトトレーニングはほとんどしませんでした。中学時代はグラウンドが使えない時にだけ筋トレをしていたので、雨が降ると『ああ、今日は筋トレか。嫌だな』と思っていました。そして高校時代も週に一度やるかやらないか程度。でも大学に入ると、BKの中でも細いことに気づきました。

ボールを持った時のコンタクトが、高校とはぜんぜん違いました。大学で活躍できるようになるには、特に上半身のパワーをつけなきゃダメだと感じました。タックルされた時やブレイクダウンの時、簡単にカチ上げられて身体を浮かされてしまう。これはしっかりやらないといけないと思い、頑張りました。

筋肉が付いたことを実感できたのは3年生の時ですね。足をケガしてリハビリをしている間に、身体が大きくなった実感があります。復帰直後、タックルに来た相手をねじ伏せた瞬間に『あれっ?』と実感。これがマッスルミートでした。以前は密集で押し返されていたのが、負けなくなりました。

もともと僕が得意なのは、スピードで抜きに行くプレー。コンタクトのレベルを引き上げれば、万能になれると信じています。まあ、今も筋トレはそれほど好きではないのですが(笑)」


■「憧れの先輩と一緒に、タンクトップを着て登校」湯本睦(SH)

テンポのいい配球とスピードあふれるランニングを武器とする湯本睦(SH)は、本格的にウエイトトレーニングに取り組むようになった高校時代の思い出をこう語る。

「僕のマッスルミートは高校2年生のころ。高校に入り、器具を使ったトレーニングを始めたら、徐々に筋肉が付いてきた。そして2年の夏に、当時憧れていた1学年上の先輩と一緒に、タンクトップを着て登校したんです。二人でタンクトップを着て並んで歩いた時に、特に大胸筋と腕が大きくなっていることに気づきました」

もちろん制服をきちんと着なくてはいけないので、タンクトップで通学するのは校則違反である。

「先輩と途中の駅まで一緒に行って、そこで制服に着替えて登校していましたが、一度先生に見つかって、かなり怒られたことがあります。ちなみにその憧れの先輩は、今年の春に卒業した野口大輔という人です(笑)。野口さんと僕で『デカゴリラとチビゴリラ』みたいに呼ばれていました(笑)。懐かしい思い出です」


■当たり負けしたことが、本当に悔しい。

3人は大学入学後、原将浩ストレングスコーチの元で着実にトレーニングを積み重ね、身体を大きく、強くしていった。現在のサイズは身長174㎝体重91㎏(磯辺)、181㎝84㎏(金)、165㎝68㎏(湯本)。彼らは現在の栄養摂取状況とそれぞれの「マッスルメイト」について、こう語る。

「プロテインは練習後とウエイトトレーニング後、寝る前に、ホエイSPを摂っています。朝練前にも飲んだりしますね。あとはトレーニング前にBCAA、トレーニング後にクレアチン、そして寝る前にZMAを飲んでいます。特に欠かせないのはBCAAですね。今、ウエイトトレーニングを週に4回、1時間半ずつやっていますが、終盤はどうしても集中力が切れたり、力が出なかったりする。それを防ぐためにも、BCAAは大切です。以前、トレーニング前に飲み忘れた時があり『なぜか今日はパフォーマンスが悪いし、身が入らないな...そうか、今日はBCAAを飲み忘れていたんだ』と実感。それ以来、必ず飲んでいます」(磯辺)

「僕はホエイSPを筋トレ後に摂っています。プロテインは高校時代から飲んでいますが、身体は全体的に大きくなりましたね。大学に入ってから、ベンチプレスのMAXは50㎏アップしました」(金)

「僕はホエイSPを練習後とウエイトトレーニング後、そして寝る前に飲んでいます。それと欠かせないのがZMA。夕食後と寝る前に必ず飲んでいますが、とてもよく眠れます。僕は睡眠の質をスマホアプリでチェックしているのですが、飲んでいる時と飲んでない時では、実際に快眠度がまったく違います」(湯本)

昨シーズンの大学選手権決勝では、王者・帝京大のフィジカルの強さを実感させられた。それだけに、彼らの今期に賭ける意気込みは強い。

「僕は昨年の藤田さんのような、圧倒的なキャプテンにはなれない。その分、みんなを上手く巻き込んで、一体感を作り上げていきたい。もちろん目標は、帝京に勝って大学日本一になること。思い返すと大学選手権の決勝では、フィジカルの差が出た。特に後半から体の大きな選手に押し込まれ始め、ブレイクダウンでも引いてしまった。自分自身も外国人選手の激しいタックルを食らい、完全に当たり負けした実感があります。それが本当に悔しい。今年は何としても、その差を埋めていきます」(磯辺)

目標の大学日本一にあと一歩と迫った昨年度は、自慢のフィジカルにまだまだ向上の余地があることを実感させられた厳しいシーズンでもあった。しかし、彼らに下を向いている時間はない。それぞれのマッスルメイトとともに、今シーズンもシーゲイルズは挑み続ける。

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