健康・体力・美容UP

Part 72 バンド・ヒップスラストでモテ尻をつくれ

Part 72 「バンド・ヒップスラストでモテ尻をつくれ」

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Part 72 バンド・ヒップスラストでモテ尻をつくれ

Part 72 「バンド・ヒップスラストでモテ尻をつくれ」

  • 目  的:大殿筋の強化、発達
  • メリット:ヒップスラストを手軽に行える。通常より強い収縮を得られる。

「キング・オブ・エクササイズ」とはなにか。そう、もちろんスクワットだ。ウェイトトレーニングが市民権をようやく得てきた現代において、スクワットを行わないウォリアーは、むしろ少数派だろう。
競技能力の向上だけでなく、下半身のルックスを良くするためにもスクワットは有効だ。「30日間スクワットチャレンジ」のような記事が多くの人の口にのぼるようになってきている。
その中で、「下半身はスクワットだけやっていれば完璧だ」という認識もありがちだ。確かにスクワットを集中的に行うことで、パフォーマンスの向上は確実に期待できる。
しかし、スクワットにも弱点がある。「収縮時の負荷が弱い」ことだ。スクワットで立ち上がるとき、深くしゃがんだポジションでは十分に負荷がかかっている。しかし最後に膝を伸ばしきるときには、十分な負荷がかかっていない。大腿四頭筋もハムストリングも、大殿筋も、負荷が抜けてしまっている。

Rheaらの報告によれば、フルスクワットはフルスクワット、ハーフスクワットはハーフスクワット、クォータースクワットはクォータースクワットをやることで、もっとも筋力が向上したという。フルスクワットをやってもクォータースクワットの筋力はさほど向上せず、クォータースクワットをやってもフルスクワットの筋力はほとんど向上しなかったのだ。(※1)
筋力向上においては、関節角度における特異性がある。必要とされる関節角度で十分な負荷をかけるトレーニングを行う必要があるのだ。
大腿四頭筋はレッグエクステンション、ハムストリングはレッグカールで容易に収縮時の負荷をかけることができる。そして大殿筋の収縮時に強い負荷をかけることのできるエクササイズが、ヒップスラストなのだ。

13名の女性を用いた研究でヒップスラストとスクワットを比較したところ、大殿筋への刺激はヒップスラストのほうが明らかに強くなっている。(※2)
またフロントスクワットを行った群とヒップスラストを行った群とで、スプリントと立ち幅跳び、垂直跳びの記録向上を比較したところ、スプリントと立ち幅跳びにおいてヒップスラスト群のほうが良い成績を収めている。(※3)
垂直面ではなく、水平面における動きにおいて、ヒップスラストは有効になるようだ。

ヒップスラストの具体的なやり方については、以前の記事を参考にして欲しい。

ただし通常のバーベルを用いて行うヒップスラストは、意外にやりにくい。高重量のバーベルが必要になるし、バーが腹に当たって痛みを感じることも多い。
そこで、手軽にヒップスラストを行うために、バンドを使った方法を紹介しよう。


バンド・ヒップスラストのやり方

  • 1. バンドを輪にしてダンベルやバーベルで固定する
  • 2. 輪の中に身体を入れ、肩甲骨から上はベンチに載せる
  • 3. 輪の大きさは、このときギリギリ身体が輪の中に入るくらいにする
  • 4. ヒップスラストを行う

このようにバンドを使うことで、痛みも感じにくく、高重量のバーベルを用いることもなく、ヒップスラストを行うことができる。筋力の強いウォリアーには物足りないかもしれないが、女性のウォリアーには特におすすめできる。


バンドを留められるパワーラックのあるジムならば、このようにして行うことも可能だ。


なお、レッグカールマシンを使ってヒップスラストを行うこともできる。

大殿筋が発達すれば競技能力が向上するだけでなく、見栄えも良くなり、異性の目を惹きつけること確実である。使える筋肉、モテる筋肉をヒップスラストで手に入れようではないか。



     

    【参考文献】

    • 1:Joint-Angle Specific Strength Adaptations Influence Improvements in Power in Highly Trained Athletes Human Movement. Volume 17, Issue 1, Pages 43-49
    • 2:A Comparison of Gluteus Maximus, Biceps Femoris, and Vastus Lateralis EMG Activity in the Back Squat and Barbell Hip Thrust Exercises Journal of Applied Biomechanics July 8, 2015
    • 3:Effects of a six-week hip thrust versus front squat resistance training program on performance in adolescent males: A randomized-controlled trial. J Strength Cond Res. 2016 May 28. [Epub ahead of print]
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    • 目  的:大殿筋の強化、発達
    • メリット:ヒップスラストを手軽に行える。通常より強い収縮を得られる。

    「キング・オブ・エクササイズ」とはなにか。そう、もちろんスクワットだ。ウェイトトレーニングが市民権をようやく得てきた現代において、スクワットを行わないウォリアーは、むしろ少数派だろう。
    競技能力の向上だけでなく、下半身のルックスを良くするためにもスクワットは有効だ。「30日間スクワットチャレンジ」のような記事が多くの人の口にのぼるようになってきている。
    その中で、「下半身はスクワットだけやっていれば完璧だ」という認識もありがちだ。確かにスクワットを集中的に行うことで、パフォーマンスの向上は確実に期待できる。
    しかし、スクワットにも弱点がある。「収縮時の負荷が弱い」ことだ。スクワットで立ち上がるとき、深くしゃがんだポジションでは十分に負荷がかかっている。しかし最後に膝を伸ばしきるときには、十分な負荷がかかっていない。大腿四頭筋もハムストリングも、大殿筋も、負荷が抜けてしまっている。

    Rheaらの報告によれば、フルスクワットはフルスクワット、ハーフスクワットはハーフスクワット、クォータースクワットはクォータースクワットをやることで、もっとも筋力が向上したという。フルスクワットをやってもクォータースクワットの筋力はさほど向上せず、クォータースクワットをやってもフルスクワットの筋力はほとんど向上しなかったのだ。(※1)
    筋力向上においては、関節角度における特異性がある。必要とされる関節角度で十分な負荷をかけるトレーニングを行う必要があるのだ。
    大腿四頭筋はレッグエクステンション、ハムストリングはレッグカールで容易に収縮時の負荷をかけることができる。そして大殿筋の収縮時に強い負荷をかけることのできるエクササイズが、ヒップスラストなのだ。

    13名の女性を用いた研究でヒップスラストとスクワットを比較したところ、大殿筋への刺激はヒップスラストのほうが明らかに強くなっている。(※2)
    またフロントスクワットを行った群とヒップスラストを行った群とで、スプリントと立ち幅跳び、垂直跳びの記録向上を比較したところ、スプリントと立ち幅跳びにおいてヒップスラスト群のほうが良い成績を収めている。(※3)
    垂直面ではなく、水平面における動きにおいて、ヒップスラストは有効になるようだ。

    ヒップスラストの具体的なやり方については、以前の記事を参考にして欲しい。

    ただし通常のバーベルを用いて行うヒップスラストは、意外にやりにくい。高重量のバーベルが必要になるし、バーが腹に当たって痛みを感じることも多い。
    そこで、手軽にヒップスラストを行うために、バンドを使った方法を紹介しよう。


    バンド・ヒップスラストのやり方

    • 1. バンドを輪にしてダンベルやバーベルで固定する
    • 2. 輪の中に身体を入れ、肩甲骨から上はベンチに載せる
    • 3. 輪の大きさは、このときギリギリ身体が輪の中に入るくらいにする
    • 4. ヒップスラストを行う

    このようにバンドを使うことで、痛みも感じにくく、高重量のバーベルを用いることもなく、ヒップスラストを行うことができる。筋力の強いウォリアーには物足りないかもしれないが、女性のウォリアーには特におすすめできる。


    バンドを留められるパワーラックのあるジムならば、このようにして行うことも可能だ。


    なお、レッグカールマシンを使ってヒップスラストを行うこともできる。

    大殿筋が発達すれば競技能力が向上するだけでなく、見栄えも良くなり、異性の目を惹きつけること確実である。使える筋肉、モテる筋肉をヒップスラストで手に入れようではないか。



       

      【参考文献】

      • 1:Joint-Angle Specific Strength Adaptations Influence Improvements in Power in Highly Trained Athletes Human Movement. Volume 17, Issue 1, Pages 43-49
      • 2:A Comparison of Gluteus Maximus, Biceps Femoris, and Vastus Lateralis EMG Activity in the Back Squat and Barbell Hip Thrust Exercises Journal of Applied Biomechanics July 8, 2015
      • 3:Effects of a six-week hip thrust versus front squat resistance training program on performance in adolescent males: A randomized-controlled trial. J Strength Cond Res. 2016 May 28. [Epub ahead of print]