健康・体力・美容UP

Part 92  基本的なトレーニング戦略とは 第1編(全3編)

Part 92
基本的なトレーニング戦略とは 第1編(全3編)

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Part 92  基本的なトレーニング戦略とは 第1編(全3編)

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基本的なトレーニング戦略とは 第1編(全3編)

  • 目  的:基本的な身体をつくりあげるプログラミング
  • メリット:効率的なプログラムにより最短距離で身体をつくりあげられる

トレーニングプログラムを考える場合、多くの要素が関係してくる。エクササイズの選定やトレーニング頻度、レップスやセット数、インターバルなど様々なファクターが絡み合い、プログラミングを複雑なものにしている。
そこで今回は基本的なプログラムの考え方を紹介しよう。

■最適なトレーニング頻度とは

トレーニング頻度については様々な考え方がある。毎日トレーニングしたいウォリアーもいるだろうし、同一部位を週1回やれば十分だと考えるウォリアーもいる。

ここで考慮すべきなのは、トレーニング後に筋タンパクの合成が継続している時間である。数多くの研究により、トレーニング終了後48時間程度に渡って筋タンパクの合成は高まっていることがわかっている。そのため、同一筋群を毎日あるいは中1日でトレーニングするのは明らかに効率が悪い。
またトレーニング後は筋分解作用のあるホルモンが増加し、ハードな運動の後は60時間経ってもそれが継続したという報告もある。

以上より、同一部位は最低でも中3日以上、空けてトレーニングするようにしたい。

■一回のトレーニング時間は

週1~2回しかジムに行けないウォリアーは、一日でまとめて何時間もトレーニングすることがある。しかしそれは逆効果だ。長時間のトレーニングは男性ホルモンを低下させたり、筋分解ホルモンを増やしたりするからである。
一回のトレーニングは75分、できれば1時間以内に収めるようにしたい。もちろんそのためにはエクササイズを厳選し、少ないトレーニング量で充分な効果を上げるようなプログラムにしなければならない。

■エクササイズの選定は

エクササイズを選定する際、最初に考慮すべきなのが「フリーウェイトかマシンか」である。この場合、フリーウェイトを優先させるようにしたい。フリーウェイトのほうが多くの筋繊維を動員でき、またネガティブでの刺激も強く、少ないセット数でも効果を出せるからだ。

そして単関節運動ではなく多関節運動を優先させていく。複数の関節が使われる多関節運動では補助筋が動員されるため、より多くの筋繊維を刺激することができるからだ。

■インターバルの考え方は

インターバルについてはバックナンバー「Part 62 最適なインターバルについて考える」で紹介しているとおり、やや長めのインターバルを取るように心がけたい。ベンチプレスやスクワットなどでは4分を目安にし、腹筋などは2分程度を目安とする。

短いインターバルに慣れているウォリアーは戸惑うかもしれないが、ウェイトトレーニングは無酸素運動であり、有酸素運動ではないことを念頭においておこう。

■サイクル法の運用

毎回同じような重量、回数でトレーニングしたのでは、その刺激に慣れてしまう。そこで、トレーニング毎に刺激を変えていくため、徐々に重量を増やしつつ、回数を減らすようにしていくといいだろう。
例えば1回目のトレーニングでは12回、2回目は10回、3回目は8回、4回目は6回がギリギリできる重さでやり、5回目は1回目より少しだけ重くして12回から再開するという流れである。

■3か月のバルクアップ・プログラム

ここまでを考慮した3か月のバルクアップ・プログラムを紹介しよう。全身を2つに分けた二分割法で、プログラムAではベンチプレスとディップス、ミリタリープレス、アップライトロウ、ボールクランチ。プログラムBではスクワットとデッドリフト、チンニング、ダンベルロウイングとなる。

トレーニングは週3回とし、例えば月曜と水曜、金曜にトレーニングするとしたら、月曜にA、水曜にB、金曜にA、次の月曜にB、次の水曜にA、という具合になる。
こうすれば中3~4日でAとBを廻していくことができるわけだ。

なお12回3セットとある場合は、3セット目にギリギリ12回ができるような重量とする。つまり1セット目は余裕を持たせて12回、2セット目にちょっときつい感じで12回、3セット目はギリギリ12回できるという要領である。

第2編と第3編では各エクササイズの注意点などについて解説していく予定である。

A: 1 2 3 4 インターバル
ベンチプレス 12回 3セット 10回 3セット 8回 3セット 6回 3セット 4分
ディップス 10回 2セット 8回 2セット 6回 2セット 4回 2セット 3分
ミリタリープレス 10回 2セット 8回 2セット 6回 2セット 4回 2セット 3分
アップライトロウ 12回 2セット 10回 2セット 8回 3セット 6回 3セット 3分
ボールクランチ 自重でできるだけ 3セット 15回 3セット 12回 3セット 10回 3セット 2分
B: 1 2 3 4 インターバル
スクワット 12回 3セット 10回 3セット 8回 3セット 6回 3セット 4分
デッドリフト 10回 2セット 8回 2セット 6回 2セット 4回 2セット 4分
チンニング できるだけの回数 2セット 8回 2セット 6回 2セット 4回 2セット 4分
ダンベルロウイング 12回 2セット 10回 2セット 8回 2セット 6回 2セット 3分

 

第2編を読む

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  • 目  的:基本的な身体をつくりあげるプログラミング
  • メリット:効率的なプログラムにより最短距離で身体をつくりあげられる

トレーニングプログラムを考える場合、多くの要素が関係してくる。エクササイズの選定やトレーニング頻度、レップスやセット数、インターバルなど様々なファクターが絡み合い、プログラミングを複雑なものにしている。
そこで今回は基本的なプログラムの考え方を紹介しよう。

■最適なトレーニング頻度とは

トレーニング頻度については様々な考え方がある。毎日トレーニングしたいウォリアーもいるだろうし、同一部位を週1回やれば十分だと考えるウォリアーもいる。

ここで考慮すべきなのは、トレーニング後に筋タンパクの合成が継続している時間である。数多くの研究により、トレーニング終了後48時間程度に渡って筋タンパクの合成は高まっていることがわかっている。そのため、同一筋群を毎日あるいは中1日でトレーニングするのは明らかに効率が悪い。
またトレーニング後は筋分解作用のあるホルモンが増加し、ハードな運動の後は60時間経ってもそれが継続したという報告もある。

以上より、同一部位は最低でも中3日以上、空けてトレーニングするようにしたい。

■一回のトレーニング時間は

週1~2回しかジムに行けないウォリアーは、一日でまとめて何時間もトレーニングすることがある。しかしそれは逆効果だ。長時間のトレーニングは男性ホルモンを低下させたり、筋分解ホルモンを増やしたりするからである。
一回のトレーニングは75分、できれば1時間以内に収めるようにしたい。もちろんそのためにはエクササイズを厳選し、少ないトレーニング量で充分な効果を上げるようなプログラムにしなければならない。

■エクササイズの選定は

エクササイズを選定する際、最初に考慮すべきなのが「フリーウェイトかマシンか」である。この場合、フリーウェイトを優先させるようにしたい。フリーウェイトのほうが多くの筋繊維を動員でき、またネガティブでの刺激も強く、少ないセット数でも効果を出せるからだ。

そして単関節運動ではなく多関節運動を優先させていく。複数の関節が使われる多関節運動では補助筋が動員されるため、より多くの筋繊維を刺激することができるからだ。

■インターバルの考え方は

インターバルについてはバックナンバー「Part 62 最適なインターバルについて考える」で紹介しているとおり、やや長めのインターバルを取るように心がけたい。ベンチプレスやスクワットなどでは4分を目安にし、腹筋などは2分程度を目安とする。

短いインターバルに慣れているウォリアーは戸惑うかもしれないが、ウェイトトレーニングは無酸素運動であり、有酸素運動ではないことを念頭においておこう。

■サイクル法の運用

毎回同じような重量、回数でトレーニングしたのでは、その刺激に慣れてしまう。そこで、トレーニング毎に刺激を変えていくため、徐々に重量を増やしつつ、回数を減らすようにしていくといいだろう。
例えば1回目のトレーニングでは12回、2回目は10回、3回目は8回、4回目は6回がギリギリできる重さでやり、5回目は1回目より少しだけ重くして12回から再開するという流れである。

■3か月のバルクアップ・プログラム

ここまでを考慮した3か月のバルクアップ・プログラムを紹介しよう。全身を2つに分けた二分割法で、プログラムAではベンチプレスとディップス、ミリタリープレス、アップライトロウ、ボールクランチ。プログラムBではスクワットとデッドリフト、チンニング、ダンベルロウイングとなる。

トレーニングは週3回とし、例えば月曜と水曜、金曜にトレーニングするとしたら、月曜にA、水曜にB、金曜にA、次の月曜にB、次の水曜にA、という具合になる。
こうすれば中3~4日でAとBを廻していくことができるわけだ。

なお12回3セットとある場合は、3セット目にギリギリ12回ができるような重量とする。つまり1セット目は余裕を持たせて12回、2セット目にちょっときつい感じで12回、3セット目はギリギリ12回できるという要領である。

第2編と第3編では各エクササイズの注意点などについて解説していく予定である。

A: 1 2 3 4 インターバル
ベンチプレス 12回 3セット 10回 3セット 8回 3セット 6回 3セット 4分
ディップス 10回 2セット 8回 2セット 6回 2セット 4回 2セット 3分
ミリタリープレス 10回 2セット 8回 2セット 6回 2セット 4回 2セット 3分
アップライトロウ 12回 2セット 10回 2セット 8回 3セット 6回 3セット 3分
ボールクランチ 自重でできるだけ 3セット 15回 3セット 12回 3セット 10回 3セット 2分
B: 1 2 3 4 インターバル
スクワット 12回 3セット 10回 3セット 8回 3セット 6回 3セット 4分
デッドリフト 10回 2セット 8回 2セット 6回 2セット 4回 2セット 4分
チンニング できるだけの回数 2セット 8回 2セット 6回 2セット 4回 2セット 4分
ダンベルロウイング 12回 2セット 10回 2セット 8回 2セット 6回 2セット 3分

 

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