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「マジで危ない」アメリカのサプリ ~認証を受けていないサプリメントの実態

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「マジで危ない」アメリカのサプリ ~認証を受けていないサプリメントの実態

「マジで危ない」アメリカのサプリ ~認証を受けていないサプリメントの実態

(この記事は2018年11月に公開されました。)

2016年にはプロサッカー選手が、さらに近々では国体の自転車競技選手とインカレの水泳選手が、アメリカから並行輸入されたサプリメント(ギャスパリ社のアナバイト)で「うっかりドーピング」の犠牲になったことをご存じでしょうか。

2018年10月12日、JAMA(米国医師会雑誌)がウェブ上の情報公開のため開設したサイト「JAMA Network Open」に、重要な調査報告が発表されました。タイトルは「FDAの注意勧告におけるサプリメントに混入している未許可医薬品」。2007~2016年の間にFDA(米国食品医薬品局)が注意勧告を出した医薬品が混じっているサプリメントについての総括です。前回の「食の安全」でも紹介しましたが、ここに、アメリカのサプリメントがどれだけ危ないかを実際に裏づけるデータが載っていました。
今回のJAMAの文献は、2007年から2016年にFDAが公表している非表示、未認証の医薬品が混入しているサプリメントのリストを詳細に分析し、まとめたものです。

非表示、未認証の医薬品が混入されていたサプリメントの使用目的を見ると、性機能の向上が最も多く約45%。そして減量と筋肉増強を合わると、約53%でした(図1)。年度別に見ても、近年増加傾向にあります(図2)。

図1. 非表示・未承認の医薬品が混入されていたサプリメントの使用目的
図1. 非表示・未承認の医薬品が混入されていたサプリメントの使用目的

 

また、混入していた医薬品が1つの場合が大半(80%)ですが、最もひどいケースでは6つもの医薬品が同時混入していました。 そして、FDAからの勧告を受けて自主回収したのはそのうち46%で、残りのケースでは、ニュースリリースを出したり一般の方達への告知はしたものの、製品の回収は行われていません。そのような悪質なケース(7例)では、製造・販売業者に厳重注意がされており、うち1件に関しては、アメリカ司法省からプレスリリースが出ています。そして2016年以降もFDAの監視は続いており、アメリカ化司法省は数件のプレスリリースを出しています。

図2. 非表示・未承認の医薬品が混入されていたサプリメントの件数年次推移

図2. 非表示・未承認の医薬品が混入されていたサプリメントの件数年次推移

 

では、実際にどのような医薬品が混入していたのでしょうか。
筋肉増強用サプリメントについては、案件の89%が合成ステロイドもしくは同様の物質の混入で、残りはアロマターゼ阻害剤の混入でした。当然、すべてWADAの禁止物質です。こういったサプリメントを知らず知らずのうちに飲んでしまうと、ドーピング検査で陽性になってしまう可能性があります。
また減量用サプリメントについても、混入案件の約85%はシブトラミンで、その他は下剤のフェノールフタレイン、抗鬱剤のフルオキセチン、シナデルフィル(バイアグラ)などでした。これらの医薬品は、適応外の人体にはとても危険で、健康を害する可能性も多くあります。実際、アメリカでは死者も出ているようです。ここで、そのような危険性の高いサプリメントを製造・販売しているメーカー名のリスト(FDAのデータより抜粋)をお見せします(表1)。

 

表1. 危険性の高いサプリメントを製造・販売しているメーカー名のリスト(FDAのデータより抜粋)
表1. 危険性の高いサプリメントを製造・販売しているメーカー名のリスト(FDAのデータより抜粋)

これらのサプリメントを摂取しないように、ぜひ注意して下さい。当然ですが、インフォームドチョイスの認証を取得したサプリメントは、このリストには一つも載っていません。海外の製品をお買い求めの場合でも、インフォームドチョイスの認証を取得しているかどうかを、必ず確認して下さい

<参考>
インフォームドチョイスとは?

医薬品についてはスポーツファーマシストに相談すれば大丈夫ですが、サプリメントに関しては相談できる人がなかなかいません。そのため、アスリート一人一人がアンチ・ドーピングに関する知識をしっかりとつけておく必要があります。
こういった情報についても、DNSは引き続き提供していきます。ぜひ参考にして、ご自身の身を守っていただきたいと思います。

→インフォームドチョイス取得商品一覧はこちら。

(終わり)



青柳 清治

青柳 清治 │ Seiji_Aoyagi

栄養学博士、(株)DNS 執行役員 
米国オキシデンタル大学卒業後、㈱協和発酵バイオでアミノ酸研究に従事する中で、イリノイ大学で栄養学の博士号を取得。以降、外資企業で栄養剤ビジネス、商品開発の責任者を歴任した。日本へ帰国後2015年から、ウェアブランド「アンダーアーマー」の日本総代理店・㈱ドームのサプリメントブランド「DNS」にて責任者を務める。2020年より分社化した㈱DNSでサイエンティフィックオフィサーを務める。

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(この記事は2018年11月に公開されました。)

2016年にはプロサッカー選手が、さらに近々では国体の自転車競技選手とインカレの水泳選手が、アメリカから並行輸入されたサプリメント(ギャスパリ社のアナバイト)で「うっかりドーピング」の犠牲になったことをご存じでしょうか。

2018年10月12日、JAMA(米国医師会雑誌)がウェブ上の情報公開のため開設したサイト「JAMA Network Open」に、重要な調査報告が発表されました。タイトルは「FDAの注意勧告におけるサプリメントに混入している未許可医薬品」。2007~2016年の間にFDA(米国食品医薬品局)が注意勧告を出した医薬品が混じっているサプリメントについての総括です。前回の「食の安全」でも紹介しましたが、ここに、アメリカのサプリメントがどれだけ危ないかを実際に裏づけるデータが載っていました。
今回のJAMAの文献は、2007年から2016年にFDAが公表している非表示、未認証の医薬品が混入しているサプリメントのリストを詳細に分析し、まとめたものです。

非表示、未認証の医薬品が混入されていたサプリメントの使用目的を見ると、性機能の向上が最も多く約45%。そして減量と筋肉増強を合わると、約53%でした(図1)。年度別に見ても、近年増加傾向にあります(図2)。

図1. 非表示・未承認の医薬品が混入されていたサプリメントの使用目的
図1. 非表示・未承認の医薬品が混入されていたサプリメントの使用目的

 

また、混入していた医薬品が1つの場合が大半(80%)ですが、最もひどいケースでは6つもの医薬品が同時混入していました。 そして、FDAからの勧告を受けて自主回収したのはそのうち46%で、残りのケースでは、ニュースリリースを出したり一般の方達への告知はしたものの、製品の回収は行われていません。そのような悪質なケース(7例)では、製造・販売業者に厳重注意がされており、うち1件に関しては、アメリカ司法省からプレスリリースが出ています。そして2016年以降もFDAの監視は続いており、アメリカ化司法省は数件のプレスリリースを出しています。

図2. 非表示・未承認の医薬品が混入されていたサプリメントの件数年次推移

図2. 非表示・未承認の医薬品が混入されていたサプリメントの件数年次推移

 

では、実際にどのような医薬品が混入していたのでしょうか。
筋肉増強用サプリメントについては、案件の89%が合成ステロイドもしくは同様の物質の混入で、残りはアロマターゼ阻害剤の混入でした。当然、すべてWADAの禁止物質です。こういったサプリメントを知らず知らずのうちに飲んでしまうと、ドーピング検査で陽性になってしまう可能性があります。
また減量用サプリメントについても、混入案件の約85%はシブトラミンで、その他は下剤のフェノールフタレイン、抗鬱剤のフルオキセチン、シナデルフィル(バイアグラ)などでした。これらの医薬品は、適応外の人体にはとても危険で、健康を害する可能性も多くあります。実際、アメリカでは死者も出ているようです。ここで、そのような危険性の高いサプリメントを製造・販売しているメーカー名のリスト(FDAのデータより抜粋)をお見せします(表1)。

 

表1. 危険性の高いサプリメントを製造・販売しているメーカー名のリスト(FDAのデータより抜粋)
表1. 危険性の高いサプリメントを製造・販売しているメーカー名のリスト(FDAのデータより抜粋)

これらのサプリメントを摂取しないように、ぜひ注意して下さい。当然ですが、インフォームドチョイスの認証を取得したサプリメントは、このリストには一つも載っていません。海外の製品をお買い求めの場合でも、インフォームドチョイスの認証を取得しているかどうかを、必ず確認して下さい

<参考>
インフォームドチョイスとは?

医薬品についてはスポーツファーマシストに相談すれば大丈夫ですが、サプリメントに関しては相談できる人がなかなかいません。そのため、アスリート一人一人がアンチ・ドーピングに関する知識をしっかりとつけておく必要があります。
こういった情報についても、DNSは引き続き提供していきます。ぜひ参考にして、ご自身の身を守っていただきたいと思います。

→インフォームドチョイス取得商品一覧はこちら。

(終わり)



青柳 清治

青柳 清治 │ Seiji_Aoyagi

栄養学博士、(株)DNS 執行役員 
米国オキシデンタル大学卒業後、㈱協和発酵バイオでアミノ酸研究に従事する中で、イリノイ大学で栄養学の博士号を取得。以降、外資企業で栄養剤ビジネス、商品開発の責任者を歴任した。日本へ帰国後2015年から、ウェアブランド「アンダーアーマー」の日本総代理店・㈱ドームのサプリメントブランド「DNS」にて責任者を務める。2020年より分社化した㈱DNSでサイエンティフィックオフィサーを務める。