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Part 60 関節に無理なく三頭筋を鍛える ~リバースグリップ・プレスダウン

Part 60 「関節に無理なく三頭筋を鍛える ~リバースグリップ・プレスダウン」

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Part 60 関節に無理なく三頭筋を鍛える ~リバースグリップ・プレスダウン

Part 60 「関節に無理なく三頭筋を鍛える ~リバースグリップ・プレスダウン」

目  的: 上腕三頭筋の筋肥大・筋力向上
メリット: 肘への負担が少ない。ダイレクトに刺激できる。

筋肉は大きくわけて「紡錘状筋」と「羽状筋」とに分けられる。紡錘状筋は筋肉が長軸方向に対して並行かつ直線的に並んでおり、短縮するスピードが速い。代表的な紡錘状筋として、上腕二頭筋が挙げられる。
対して羽状筋は筋肉が長軸方向に対して斜めに並んでおり、より多くの筋繊維を配置できる。そのため、強いパワーを発揮することができる。代表的な羽状筋として、上腕三頭筋が挙げられる。

羽状筋である上腕三頭筋を鍛える場合、高重量を用いたパワー系のエクササイズが有効となる。さらに速筋と遅筋の割合を調べたある研究によれば、上腕三頭筋は67.5%が速筋だったという報告もある。
ただし問題がある。使用重量が増えるに伴って肘への負担が大きくなってしまい、ケガを引き起こす可能性が高くなるのだ。 特にプレスダウンやエクステンションなどのエクササイズにおいて肘を開いて行ってしまうと、肘の内側への負担が強くなり、テニス肘のような状態になってしまうことがある。
そのため、上腕三頭筋のエクササイズにおいては肘を閉じて行うように注意する必要がある。ここでポイントとなるのがグリップだ。オーバーグリップやサムレスグリップに比べ、ニュートラルグリップやアンダーグリップ(リバースグリップ)で行うことにより、肘を自然に閉じた状態でエクササイズを行うことができるのである。
ディップスはニュートラルグリップとなるため、肘への負担は少ない。
今回はバリエーションとして、リバースグリップで行うプレスダウンの行い方を紹介する。


リバースグリップ・プレスダウンの行い方

  • 1. ストレートバーをアンダーグリップ(リバースグリップ)で握る。手幅は肩幅程度。
  • 2. 上体は前傾させて胸を張り、肘が体幹部の真横にくるようにする。
  • 3. 肘の位置は極力動かさずに、円運動を意識してプレスダウンを行う。
  • 4. 肘を伸ばしきったところで絞り切り、一瞬キープさせる。
  • 5. ゆっくりと肘を曲げながら元の位置に戻す。
【スタート】
【フィニッシュ】
【リバースグリップ・プレスダウン】

握力が弱い場合、このグリップだと高重量が扱えない可能性がある。その場合はストラップを使って行うようにするといいだろう。
また動作中は手首を背屈させるように意識したい。掌屈されてしまうと手首への負担が強くなり、また握力も持たなくなってしまいやすいのだ。

【背屈】
【掌屈】

なお、このグリップでは肘への安全性が高いため、さらに高重量を狙うことができる。そこで「ネガティブ・ワンハンドリバースグリップ・プレスダウン」も併せて紹介しておこう。
これは片手ずつ行う。そして逆の手で補助してトップポジション(肘を伸ばし切った状態)に持って行き、そこから片手だけでゆっくりと肘を曲げて戻していくのである。


ネガティブ・ワンハンドリバースグリップ・プレスダウンの行い方

  • 1. 左手でハンドルを持ち、肘を曲げてリバースグリップの状態にする。
    このとき、拳が右の大胸筋の前あたりに来るようにする。左肘は体側にしっかり付けておくこと。
  • 2. 右手を使って左拳を押さえ、補助できるようにする。
  • 3. 両手の力を使って肘を伸ばしきる。
  • 4. 肘を伸ばしたら、右手を離す。
  • 5. 左腕の力だけでゆっくりとネガティブの動作を行いつつ、円運動を意識して肘を曲げていく。
    だいたい4秒ほどかけること。
  • 6. 肘が曲がり切ったら、また右手を使って伸ばす。
  • 7. 左右を入れ替えて、同じだけの回数を行う。
【スタート】
【両手を使って伸ばす】
【左腕の力だけでゆっくりとネガティブの動作】
【ネガティブ・ワンハンドリバースグリップ・プレスダウン】

このエクササイズでは高重量を扱うことがポイントとなるため、ネガティブでコントロールしてギリギリ6回ほどできる重量を選ぶようにするといいだろう。
なお、普通にワンハンドでのリバース・プレスダウンを行った後、ネガティブで追い込むという方法も悪くない。
安全かつ高重量で上腕三頭筋を鍛えたいウォリアーは、ぜひ試して欲しい。

(Part 59を読む)
(Part 61を読む)

 

 

【こちらもオススメ】

上腕三頭筋のトレーニング

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◆目的
上腕三頭筋の筋肥大・筋力向上

◆メリット
肘への負担が少ない。ダイレクトに刺激できる。

筋肉は大きくわけて「紡錘状筋」と「羽状筋」とに分けられる。紡錘状筋は筋肉が長軸方向に対して並行かつ直線的に並んでおり、短縮するスピードが速い。代表的な紡錘状筋として、上腕二頭筋が挙げられる。
対して羽状筋は筋肉が長軸方向に対して斜めに並んでおり、より多くの筋繊維を配置できる。そのため、強いパワーを発揮することができる。代表的な羽状筋として、上腕三頭筋が挙げられる。

羽状筋である上腕三頭筋を鍛える場合、高重量を用いたパワー系のエクササイズが有効となる。さらに速筋と遅筋の割合を調べたある研究によれば、上腕三頭筋は67.5%が速筋だったという報告もある。
ただし問題がある。使用重量が増えるに伴って肘への負担が大きくなってしまい、ケガを引き起こす可能性が高くなるのだ。 特にプレスダウンやエクステンションなどのエクササイズにおいて肘を開いて行ってしまうと、肘の内側への負担が強くなり、テニス肘のような状態になってしまうことがある。
そのため、上腕三頭筋のエクササイズにおいては肘を閉じて行うように注意する必要がある。ここでポイントとなるのがグリップだ。オーバーグリップやサムレスグリップに比べ、ニュートラルグリップやアンダーグリップ(リバースグリップ)で行うことにより、肘を自然に閉じた状態でエクササイズを行うことができるのである。
ディップスはニュートラルグリップとなるため、肘への負担は少ない。
今回はバリエーションとして、リバースグリップで行うプレスダウンの行い方を紹介する。


リバースグリップ・プレスダウンの行い方

  • 1. ストレートバーをアンダーグリップ(リバースグリップ)で握る。手幅は肩幅程度。
  • 2. 上体は前傾させて胸を張り、肘が体幹部の真横にくるようにする。
  • 3. 肘の位置は極力動かさずに、円運動を意識してプレスダウンを行う。
  • 4. 肘を伸ばしきったところで絞り切り、一瞬キープさせる。
  • 5. ゆっくりと肘を曲げながら元の位置に戻す。
【スタート】
【フィニッシュ】
【リバースグリップ・プレスダウン】

握力が弱い場合、このグリップだと高重量が扱えない可能性がある。その場合はストラップを使って行うようにするといいだろう。
また動作中は手首を背屈させるように意識したい。掌屈されてしまうと手首への負担が強くなり、また握力も持たなくなってしまいやすいのだ。

【背屈】
【掌屈】

なお、このグリップでは肘への安全性が高いため、さらに高重量を狙うことができる。そこで「ネガティブ・ワンハンドリバースグリップ・プレスダウン」も併せて紹介しておこう。
これは片手ずつ行う。そして逆の手で補助してトップポジション(肘を伸ばし切った状態)に持って行き、そこから片手だけでゆっくりと肘を曲げて戻していくのである。


ネガティブ・ワンハンドリバースグリップ・プレスダウンの行い方

  • 1. 左手でハンドルを持ち、肘を曲げてリバースグリップの状態にする。
    このとき、拳が右の大胸筋の前あたりに来るようにする。左肘は体側にしっかり付けておくこと。
  • 2. 右手を使って左拳を押さえ、補助できるようにする。
  • 3. 両手の力を使って肘を伸ばしきる。
  • 4. 肘を伸ばしたら、右手を離す。
  • 5. 左腕の力だけでゆっくりとネガティブの動作を行いつつ、円運動を意識して肘を曲げていく。
    だいたい4秒ほどかけること。
  • 6. 肘が曲がり切ったら、また右手を使って伸ばす。
  • 7. 左右を入れ替えて、同じだけの回数を行う。
【スタート】
【両手を使って伸ばす】
【左腕の力だけでゆっくりとネガティブの動作】
【ネガティブ・ワンハンドリバースグリップ・プレスダウン】

このエクササイズでは高重量を扱うことがポイントとなるため、ネガティブでコントロールしてギリギリ6回ほどできる重量を選ぶようにするといいだろう。
なお、普通にワンハンドでのリバース・プレスダウンを行った後、ネガティブで追い込むという方法も悪くない。
安全かつ高重量で上腕三頭筋を鍛えたいウォリアーは、ぜひ試して欲しい。

(Part 59を読む)
(Part 61を読む)

 

 

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