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体重・筋量UP

Part 78 1セットで限界突破せよ ~レストポーズ法の勧め

Part 78 1セットで限界突破せよ ~レストポーズ法の勧め

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体重・筋量UP

Part 78 1セットで限界突破せよ ~レストポーズ法の勧め

Part 78 1セットで限界突破せよ ~レストポーズ法の勧め

  • 目  的:筋力向上、筋肥大
  • メリット:短時間で高い効果、集中力の向上

筋肉が発達するメカニズムは「超回復」ではなく、「ストレス応答」によるものだということは、すでに周知となっている。ではストレスとは何か。

身体には、常に現在の状態を保とうとする働きがある。これを「ホメオスタシス」と呼ぶ。血圧や体温、血糖値などが高くなったり低くなったりすると、ホメオスタシスが働いて迅速にそれらを正常域に戻そうとするのだ。
筋肉もホメオスタシスの影響を受ける。微弱な刺激を受けても正常域のままであり、ストレスとはならない。しかし強力な刺激を受けると正常域を突破し、ホメオスタシスが打ち破られ、身体はそれをストレスだと感じる。
ジムに何時間も居座って、同じエクササイズを何セットも何セットもやっているトレーニーがいる。このように長時間行えるトレーニングは、強度が弱い。体力は削られるが、ただ疲れるだけで、筋肉にとって強力な刺激とはならない。

では、どうすれば良いのか。短時間で一気に追い込み、限界突破する。こうしてこそ、身体はそれをストレスと感じ取るのである。短時間で一気に限界突破できるテクニック、その代表格が「レストポーズ法」である。

ベンチプレスのマックスが100kgのウォリアーを例に、さっそくその方法を紹介しよう。

■レストポーズ法の実際

ベンチプレスのレストポーズ法

  1. 1. 80~90%1RMの重量を選ぶ。この場合は1RMが100kgなので、85kgとする。
  2. 2. 85%1RMなので、6回は確実にできる。7~8回やるのがおそらく限界。
  3. 3. ウォームアップ後、85kgでベンチプレスを6回行う。
  4. 4. 一度バーをラックに戻し、20~30秒程度のインターバルをとる。
  5. 5. 再度ベンチプレスを行う。1~3回はできるはず。
  6. 6. またバーをラックに戻し、30~40秒程度のインターバルをとる。
  7. 7. もう一度ベンチプレスを行う。がんばって1~2回行う。
  8. 8. セット終了。

このように短いインターバルを入れながら高重量を扱い、レップスを重ねていって最終的に1回が限界となるまで行うテクニックをレストポーズ法と呼ぶ。ここでは最初のセットで限界に近いところまで行うのがポイントである。ここで余裕を持たせると、その後に続くセットで何レップスもできてしまう。これでは単なる「短インターバル法」になってしまう。

■レストポーズ法のメリット

「モーターユニット」という言葉がある。これは一本の神経と、それが支配する筋繊維の塊のことだ。高重量を扱ったり、爆発的な動作を行ったりするときには、多くのモーターユニットが動員される。そしてレストポーズ法も多くのモーターユニットを動員することができる。これは高重量だからというだけではない。

14名のトレーニング経験者を用い、80%1RMの重量で20レップスのスクワットを行った研究がある。(※1)
A群は4レップスで5セットをインターバル3分。B群は4レップスで5セットをインターバル20秒。C群はレストポーズ法で、最初のセットで可能な限りのレップスを行い、その後は20秒のインターバルで合計20レップスになるまで行った。
その結果、レストポーズ群がもっとも高いモーターユニット動員数だったのだ。内側広筋は8.4%、大腿二頭筋は46.1%、脊柱起立筋は41.1%の筋活動増加が起こっていた。
なお合計20レップスを行うまでに、A群は780秒、B群は140秒、レストポーズ群は103秒かかっていた。実に2分以内で終了したのである。

トレーニング効果としてはどうだろうか。20名のトレーニング経験者を用い、4週間に渡って週2回のベンチプレスを行った研究がある。(※2)
80%1RMで4セットをインターバル2分で行った「普通群」と、限界まで追い込んでから短インターバルで行う「レストポーズ群」とで比較した。
その結果、筋力や筋活動に大きな違いは見られなかった。しかし「重量*レップス」を計算したところ、普通群は38315lbsだったのに対し、レストポーズ群は56778lbsとなり、仕事量としてはレストポーズ群が大きなアドバンテージを得たようだ。
つまり最初のセットで追い込むことにより、トータルで大きな仕事量を得ることができたという結果が出たようである。

また「80%1RMで限界まで行い、20秒のインターバルを挟みつつ、トータルで18レップス行う」群と、「80%1RMで6レップス3セット、インターバル2分でトータル18レップス」群とで比較した研究がある。その結果、上半身は同程度の発達だったのに対し、脚はレストポーズ群のほうが筋肥大効果が大きかったのである。(※3)
レストポーズ法だと、1セットで十分に刺激を与えることができる。短時間でトレーニングを終了させたい場合にも有用だろう。今後のトレーニングに大いに役立てて欲しい。

(Part 77を読む)
(Part 79を読む)


  • ※1:Acute neuromuscular and fatigue responses to the rest-pause method.
    J Sci Med Sport. 2012 Mar;15(2):153-8. doi: 10.1016/j.jsams.2011.08.003. Epub 2011 Sep 21.
  • ※2:Effects Of Rest-pause Vs Traditional Bench Press Training On Muscle Strength, Electromyography, And Lifting Volume.
    Medicine & Science in Sports & Exercise: May 2016 – Volume 48 – Issue 5S – p 807.
  • ※3:Strength and muscular adaptations following 6 weeks of rest pause versus traditional multiple-sets resistance training in trained subjects.
    Journal of Strength and Conditioning Research. Published Ahead of Print DOI: 10.1519/JSC.0000000000001923 a

 

【こちらもオススメ】

Part 67 「フォームを変えてオールアウトさせろ」

Part 1 「パーシャル・レップス」

Part 15 「100レップス法」

 

【もっとTHAT’Sトレーニングを読む】

Part 77 マックスパワーを高める5/3/1法とは何か

Part 76 ラットマシン・プルオーバー

Part 75 瞬発力を高めるストップ&ゴー

Part 74 HIITで身体を絞り切れ

Part 73 ジャーマン・ボリューム・トレーニングの発展形

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  • 目  的:筋力向上、筋肥大
  • メリット:短時間で高い効果、集中力の向上

筋肉が発達するメカニズムは「超回復」ではなく、「ストレス応答」によるものだということは、すでに周知となっている。ではストレスとは何か。

身体には、常に現在の状態を保とうとする働きがある。これを「ホメオスタシス」と呼ぶ。血圧や体温、血糖値などが高くなったり低くなったりすると、ホメオスタシスが働いて迅速にそれらを正常域に戻そうとするのだ。
筋肉もホメオスタシスの影響を受ける。微弱な刺激を受けても正常域のままであり、ストレスとはならない。しかし強力な刺激を受けると正常域を突破し、ホメオスタシスが打ち破られ、身体はそれをストレスだと感じる。
ジムに何時間も居座って、同じエクササイズを何セットも何セットもやっているトレーニーがいる。このように長時間行えるトレーニングは、強度が弱い。体力は削られるが、ただ疲れるだけで、筋肉にとって強力な刺激とはならない。

では、どうすれば良いのか。短時間で一気に追い込み、限界突破する。こうしてこそ、身体はそれをストレスと感じ取るのである。短時間で一気に限界突破できるテクニック、その代表格が「レストポーズ法」である。

ベンチプレスのマックスが100kgのウォリアーを例に、さっそくその方法を紹介しよう。

■レストポーズ法の実際

ベンチプレスのレストポーズ法

  1. 1. 80~90%1RMの重量を選ぶ。この場合は1RMが100kgなので、85kgとする。
  2. 2. 85%1RMなので、6回は確実にできる。7~8回やるのがおそらく限界。
  3. 3. ウォームアップ後、85kgでベンチプレスを6回行う。
  4. 4. 一度バーをラックに戻し、20~30秒程度のインターバルをとる。
  5. 5. 再度ベンチプレスを行う。1~3回はできるはず。
  6. 6. またバーをラックに戻し、30~40秒程度のインターバルをとる。
  7. 7. もう一度ベンチプレスを行う。がんばって1~2回行う。
  8. 8. セット終了。

このように短いインターバルを入れながら高重量を扱い、レップスを重ねていって最終的に1回が限界となるまで行うテクニックをレストポーズ法と呼ぶ。ここでは最初のセットで限界に近いところまで行うのがポイントである。ここで余裕を持たせると、その後に続くセットで何レップスもできてしまう。これでは単なる「短インターバル法」になってしまう。

■レストポーズ法のメリット

「モーターユニット」という言葉がある。これは一本の神経と、それが支配する筋繊維の塊のことだ。高重量を扱ったり、爆発的な動作を行ったりするときには、多くのモーターユニットが動員される。そしてレストポーズ法も多くのモーターユニットを動員することができる。これは高重量だからというだけではない。

14名のトレーニング経験者を用い、80%1RMの重量で20レップスのスクワットを行った研究がある。(※1)
A群は4レップスで5セットをインターバル3分。B群は4レップスで5セットをインターバル20秒。C群はレストポーズ法で、最初のセットで可能な限りのレップスを行い、その後は20秒のインターバルで合計20レップスになるまで行った。
その結果、レストポーズ群がもっとも高いモーターユニット動員数だったのだ。内側広筋は8.4%、大腿二頭筋は46.1%、脊柱起立筋は41.1%の筋活動増加が起こっていた。
なお合計20レップスを行うまでに、A群は780秒、B群は140秒、レストポーズ群は103秒かかっていた。実に2分以内で終了したのである。

トレーニング効果としてはどうだろうか。20名のトレーニング経験者を用い、4週間に渡って週2回のベンチプレスを行った研究がある。(※2)
80%1RMで4セットをインターバル2分で行った「普通群」と、限界まで追い込んでから短インターバルで行う「レストポーズ群」とで比較した。
その結果、筋力や筋活動に大きな違いは見られなかった。しかし「重量*レップス」を計算したところ、普通群は38315lbsだったのに対し、レストポーズ群は56778lbsとなり、仕事量としてはレストポーズ群が大きなアドバンテージを得たようだ。
つまり最初のセットで追い込むことにより、トータルで大きな仕事量を得ることができたという結果が出たようである。

また「80%1RMで限界まで行い、20秒のインターバルを挟みつつ、トータルで18レップス行う」群と、「80%1RMで6レップス3セット、インターバル2分でトータル18レップス」群とで比較した研究がある。その結果、上半身は同程度の発達だったのに対し、脚はレストポーズ群のほうが筋肥大効果が大きかったのである。(※3)
レストポーズ法だと、1セットで十分に刺激を与えることができる。短時間でトレーニングを終了させたい場合にも有用だろう。今後のトレーニングに大いに役立てて欲しい。

(Part 77を読む)
(Part 79を読む)


  • ※1:Acute neuromuscular and fatigue responses to the rest-pause method.
    J Sci Med Sport. 2012 Mar;15(2):153-8. doi: 10.1016/j.jsams.2011.08.003. Epub 2011 Sep 21.
  • ※2:Effects Of Rest-pause Vs Traditional Bench Press Training On Muscle Strength, Electromyography, And Lifting Volume.
    Medicine & Science in Sports & Exercise: May 2016 – Volume 48 – Issue 5S – p 807.
  • ※3:Strength and muscular adaptations following 6 weeks of rest pause versus traditional multiple-sets resistance training in trained subjects.
    Journal of Strength and Conditioning Research. Published Ahead of Print DOI: 10.1519/JSC.0000000000001923 a

 

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