競技パフォーマンスUP
皆さんは「NST」という言葉をご存じでしょうか?
NSTとは「Nutrition Support Team」の略で、医療現場において患者一人一人の栄養サポートを統括するチームのこと。医師主幹の下、管理栄養士、看護師、薬剤師、臨床検査技師、理学療法士、歯科衛生士、そして医療事務職員までもが一丸となって、医療現場では欠かせない「栄養管理」を行う、チーム医療の基本形です。
スポーツチームのウェブサイトを見ると、多くのチームでは監督、コーチの他、トレーナー、フィジオセラピスト、チームドクターなどの職種の方々がスタッフ欄に紹介されています。それなのに、管理栄養士・栄養士の名前が記載されていないチームが多く見受けられます。
スキルやフィジカルの専門家はスタッフとして記載されているにもかかわらず、トレーニングと表裏一体である(べき)栄養管理の専門家が紹介されていないのは「チームの栄養への認識が低い」としか言いようがありません。
DNSが設立当時からサポートしているサッカークラブ「いわきFC」のホームぺージには、弊社所属の栄養士が紹介されています 。 いわきFCは、設立からたった4年という異例のスピードで、東北社会人リーグからJFL(日本フットボールリーグ。J1から数えると4部相当)への昇格を果たしています。 |
また、これまでDNSの母体であった株式会社ドームのトレーニングジム(ドームアスリートハウス)でも、DNSの公認スポーツ栄養士がスタッフとしてアスリートの栄養管理を担当します。 効率のいいトレーニングと栄養管理で、パフォーマンスアップにつなげています。 |
さらに、弊社が読売ジャイアンツに派遣している公認スポーツ栄養士の活躍ぶりはDNS ZONEの連載記事「GIANTS NUTRITION」で広く知られることとなりました。 ジャイアンツが好調を維持しているのは、栄養士によるサポートが始まってからのことです。 |
アスリートをサポートする上で欠かせないもう一つの存在が「スポーツファーマシスト(薬剤師)」。アスリートが薬を摂取する際、それが禁止薬物とされないかチェックするなど、アンチ・ドーピングの観点からも非常に重要な存在です。
しかし、スポーツファーマシストをスタッフとして紹介しているチームはほぼありません。
私の周りにもスポーツファーマシストの方が何名かいらっしゃって、とても重要な指導をされています。しかし驚いたことに、すべてがボランティア。スポーツファーマシストとしての収入はないそうです。数年前にスポーツファーマシストの研修会に招待され、講演をしたことがあります。その時も、参加者の方々が同じことをおっしゃっていました。皆さん薬局などに勤める傍ら、無償でアスリートへの指導を行っているのです。
いったい、何のための資格制度なのでしょう。
「公認スポーツファーマシスト」とは、JADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)が運営する認定制度です。eラーニングでの受講と試験があり、認定に3万円弱、4年ごとの資格更新でも3万円弱の費用がかかります。
現在の認定者数は11489人(2021年4月1日現在)ですので、JADAには莫大なお金が流れていることになります。しかし、それはスポーツファーマシストにいっさい還元されていないことになります。https://www.sp.playtruejapan.org/
多くのスポーツファーマシストの方は、アスリートからサプリメントについてたびたび質問されるそうです。しかし、サプリメントは薬剤師の専門外。そのため質問に答えられず、対応に苦慮されているそうです。
「餅は餅屋」です。サプリメントに関する質問は本来、栄養士にするべきです。しかしこのことは、アスリートの身近に栄養士がいないことを物語っているように思います。
管理栄養士やスポーツ栄養士は本来、トレーナーやフィジオセラピストと並び、アスリートを支える存在として認められるべきです。アスリートは専門家から栄養摂取に関する適格な指導を受け、それをパフォーマンスアップにつなげてもらいたいと思います。そういった体制を築くことを、チームの運営サイドにも切望します。
栄養学博士、(株)DNS 執行役員
米国オキシデンタル大学卒業後、㈱協和発酵バイオでアミノ酸研究に従事する中で、イリノイ大学で栄養学の博士号を取得。以降、外資企業で栄養剤ビジネス、商品開発の責任者を歴任した。日本へ帰国後2015年から、ウェアブランド「アンダーアーマー」の日本総代理店・㈱ドームのサプリメントブランド「DNS」にて責任者を務める。2020年より分社化した㈱DNSでサイエンティフィックオフィサーを務める。
皆さんは「NST」という言葉をご存じでしょうか?
NSTとは「Nutrition Support Team」の略で、医療現場において患者一人一人の栄養サポートを統括するチームのこと。医師主幹の下、管理栄養士、看護師、薬剤師、臨床検査技師、理学療法士、歯科衛生士、そして医療事務職員までもが一丸となって、医療現場では欠かせない「栄養管理」を行う、チーム医療の基本形です。
スポーツチームのウェブサイトを見ると、多くのチームでは監督、コーチの他、トレーナー、フィジオセラピスト、チームドクターなどの職種の方々がスタッフ欄に紹介されています。それなのに、管理栄養士・栄養士の名前が記載されていないチームが多く見受けられます。
スキルやフィジカルの専門家はスタッフとして記載されているにもかかわらず、トレーニングと表裏一体である(べき)栄養管理の専門家が紹介されていないのは「チームの栄養への認識が低い」としか言いようがありません。
DNSが設立当時からサポートしているサッカークラブ「いわきFC」のホームぺージには、弊社所属の栄養士が紹介されています 。いわきFCは、設立からたった4年という異例のスピードで、東北社会人リーグからJFL(日本フットボールリーグ。J1から数えると4部相当)への昇格を果たしています。
また、これまでDNSの母体であった株式会社ドームのトレーニングジム(ドームアスリートハウス)でも、DNSの公認スポーツ栄養士がスタッフとしてアスリートの栄養管理を担当します。効率のいいトレーニングと栄養管理で、パフォーマンスアップにつなげています。
さらに、弊社が読売ジャイアンツに派遣している公認スポーツ栄養士の活躍ぶりはDNS ZONEの連載記事「GIANTS NUTRITION」で広く知られることとなりました。ジャイアンツが好調を維持しているのは、栄養士によるサポートが始まってからのことです。
アスリートをサポートする上で欠かせないもう一つの存在が「スポーツファーマシスト(薬剤師)」。アスリートが薬を摂取する際、それが禁止薬物とされないかチェックするなど、アンチ・ドーピングの観点からも非常に重要な存在です。
しかし、スポーツファーマシストをスタッフとして紹介しているチームはほぼありません。
私の周りにもスポーツファーマシストの方が何名かいらっしゃって、とても重要な指導をされています。しかし驚いたことに、すべてがボランティア。スポーツファーマシストとしての収入はないそうです。数年前にスポーツファーマシストの研修会に招待され、講演をしたことがあります。その時も、参加者の方々が同じことをおっしゃっていました。皆さん薬局などに勤める傍ら、無償でアスリートへの指導を行っているのです。
いったい、何のための資格制度なのでしょう。
「公認スポーツファーマシスト」とは、JADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)が運営する認定制度です。eラーニングでの受講と試験があり、認定に3万円弱、4年ごとの資格更新でも3万円弱の費用がかかります。
現在の認定者数は11489人(2021年4月1日現在)ですので、JADAには莫大なお金が流れていることになります。しかし、それはスポーツファーマシストにいっさい還元されていないことになります。https://www.sp.playtruejapan.org/
多くのスポーツファーマシストの方は、アスリートからサプリメントについてたびたび質問されるそうです。しかし、サプリメントは薬剤師の専門外。そのため質問に答えられず、対応に苦慮されているそうです。
「餅は餅屋」です。サプリメントに関する質問は本来、栄養士にするべきです。しかしこのことは、アスリートの身近に栄養士がいないことを物語っているように思います。
管理栄養士やスポーツ栄養士は本来、トレーナーやフィジオセラピストと並び、アスリートを支える存在として認められるべきです。アスリートは専門家から栄養摂取に関する適格な指導を受け、それをパフォーマンスアップにつなげてもらいたいと思います。そういった体制を築くことを、チームの運営サイドにも切望します。
栄養学博士、(株)DNS 執行役員
米国オキシデンタル大学卒業後、㈱協和発酵バイオでアミノ酸研究に従事する中で、イリノイ大学で栄養学の博士号を取得。以降、外資企業で栄養剤ビジネス、商品開発の責任者を歴任した。日本へ帰国後2015年から、ウェアブランド「アンダーアーマー」の日本総代理店・㈱ドームのサプリメントブランド「DNS」にて責任者を務める。2020年より分社化した㈱DNSでサイエンティフィックオフィサーを務める。