競技パフォーマンスUP
DNS栄養士・田中初紀が、Team DNSのサッカークラブ「いわきFC」のニュートリション(栄養)サポートについてのあれこれを、赤裸々に(!?)綴ります。かつてチームの中にいたからこそ見えたもの、感じたこと。そして選手達の素顔に触れながら、アスリートのパフォーマンスアップに有益な栄養情報をお伝えしていきます。
今回は1回目の記事ですので、この場をお借りして自己紹介させていただこうと思います。
あらためまして、DNS栄養士の田中初紀です。“はつき”と書いて“はづき”と読みます。東京都出身の下町っ子。生まれ育った地元が大好きです。東京農業大学応用生物科学部栄養科学科食品栄養学専攻にて、栄養の勉強をしてきました。少林寺拳法を5歳から習いごととして始め、大学では体育会に所属。心身ともに強くなれたと思います。
趣味はたくさんありますが、二つに絞ると
一つ、スポーツ観戦。人が頑張る姿を見ていると、無条件に応援したくなります。スタジアムという「熱狂空間」で、アドレナリンがドバドバ出ている状態が、たまらなく好きです。
一つ、料理・食べること。自分のために作るのも楽しいですが、誰かのために作るご飯は、よりいっそう気合いが入ります!そして、おいしいもので口の中が満たされていると、何とも幸せな気持ちになれます。
つまり、業務は趣味の延長(笑)。自分の好きなことをお仕事にできている今、とても幸せです。
ところで皆さんは「いわきFC」をご存じでしょうか?
東日本大震災で被災した街をスポーツの力で元気にすることを目指し、2016年、福島県いわき市に誕生したサッカークラブです。現在はJFL(J3の一つ下のカテゴリー。4部相当)で戦っています。2017年の天皇杯でJ1の北海道コンサドーレ札幌に勝った時に注目を浴び、多くの地上波テレビ番組で取り上げられたので、覚えている方もいらっしゃるのでは? と思います。
そんないわきFCを、DNSはチームができた当初からサポートしてきました。
チームのプレースタイルを表す言葉があります。それは「魂の息吹くフットボール」。試合を通じて、観客がワクワク・ドキドキするような非日常空間を生み出すために、選手達は90分間止まらず、倒れずに走り続けることを目指しています。
このプレースタイルに欠かせない要素が「食事」。それを示すため、いわきFCは「アスリートのフードスタンダードを変える」という言葉を掲げました。アスリートがパフォーマンスを発揮するために、食事がどれだけ重要か。そのことをより多くの人に知っていただくために、いわきFCとDNSはタッグを組んで、ここまでやってきました。
私は2018年から担当として携わり、現在に至ります。2019シーズンはいわきの地に移り住み、チームに帯同。トップチームからU-18、U-15、U-14、U-13、Girlsと、すべてのカテゴリーに関わりました。選手それぞれに合ったパフォーマンス向上のための栄養補給とはどんなものか、少しでも早く身体を回復させ、次の試合に向けた準備に取り組むにはどうすればいいか、グローバルスタンダードなアスリートの食事とはどんなものか。私自身も試行錯誤しながらニュートリションサポートに当たり、これまで、チームのさまざまな場面に立ち会ってきました。
私の役割は、チームにとって大事なその時その時を最高な状態で迎えてもらえるよう、選手を、チームを支えること。そして大事なその時のために、日常の質をいかに高め、トレーニング効果を最大化させられるか。ここが腕の見せ所…日々向き合うべき課題です。
試合が近づくと選手・スタッフともに緊張しますし、気持ちも高まってきます。こちらも当然「少しでも疲労から回復させたい」「エネルギー効率をよくしたい」「お腹の調子を整えたい」「免疫力を維持・向上させたい」などと、食事面で準備に貢献したいと強く思います。でも「試合だから!」と特別なことはしません。
日常からいつでも試合に送り出せるよう意識するとともに、試合前の食事はできるだけルーティーン化しました。「特別でないことが最上」というイメージです。選手達も「試合前日だから、今日のメインは鶏むね肉と鯖だろうなぁ」と思っているはず(笑)。味つけや調理法はもちろんアレンジしますが、食材は固定に近いです。この辺りのお話は次回以降、深堀りしていきます。
チームに常駐していた時、苦労したのが夏場の暑さでした。徐々に気温の高い日も出てくる5月ごろから、やっと涼しさを感じられるようになる秋ごろまで。特に今のような暑くなり始めた時期は、選手のコンディション管理・調整にかなり手を焼きました。
熱中症対策や脱水予防には、メディカルスタッフとの連携が欠かせません。ギラギラ太陽の下で、毎日数時間のトレーニング。疲労がたまらないはずがありません。
その疲労を吹き飛ばすためにしっかり食べてもらいたいのですが、私には闘わなければいけない強敵がいます。
それは “食欲低下”。
選手のようすを見ながら、声を聞きながら、食べやすそうなもの、ついつい口に運んでしまうものなど、いろいろ試してきました。その結果、選手から「これ、食べやすい」という声を聞けた時は、目の前でガッツポーズです。この辺りのお話も、今後深堀りしていきたいと思います。
私はスポーツの現場で、選手達がシーズンをケガなく戦い抜ける身体を作るため、食事や栄養への意識を高めていただけるよう働きかけています。日々パワーアップしていく選手達を近くで見守っていく中で、食事やサプリメントを通じて栄養士として何かのお手伝いができた時「やっぱりこのお仕事が好きだな」と感じます。そして、これからも“食の力”を信じて、選手達の近くで彼らのコンディション調整や身体作りをサポートしていきたいと思っています。
そんな私がお届けする「IWAKI NUTRITION REPORT 」を、これからよろしくお願いいたします。
栄養士
東京農業大学卒業。2017年株式会社ドーム入社後、サプリメント事業部、ドームアスリートハウスを経て、2020年より株式会社DNS OMO Div兼マーケティングDivに所属。アスリートや健康の保持・増進を目指す方への食事指導のほか、自社ブランドサイトにて、チーム帯同レポートや食事コンテンツに関わる記事執筆を行う。チームサポートではいわきFCを担当。自身も5歳から少林寺拳法に打ち込む現役アスリート。一児の母として、子育てにも奮闘中。
DNS栄養士・田中初紀が、Team DNSのサッカークラブ「いわきFC」のニュートリション(栄養)サポートについてのあれこれを、赤裸々に(!?)綴ります。かつてチームの中にいたからこそ見えたもの、感じたこと。そして選手達の素顔に触れながら、アスリートのパフォーマンスアップに有益な栄養情報をお伝えしていきます。
今回は1回目の記事ですので、この場をお借りして自己紹介させていただこうと思います。
あらためまして、DNS栄養士の田中初紀です。“はつき”と書いて“はづき”と読みます。東京都出身の下町っ子。生まれ育った地元が大好きです。東京農業大学応用生物科学部栄養科学科食品栄養学専攻にて、栄養の勉強をしてきました。少林寺拳法を5歳から習いごととして始め、大学では体育会に所属。心身ともに強くなれたと思います。
趣味はたくさんありますが、二つに絞ると
一つ、スポーツ観戦。人が頑張る姿を見ていると、無条件に応援したくなります。スタジアムという「熱狂空間」で、アドレナリンがドバドバ出ている状態が、たまらなく好きです。
一つ、料理・食べること。自分のために作るのも楽しいですが、誰かのために作るご飯は、よりいっそう気合いが入ります!そして、おいしいもので口の中が満たされていると、何とも幸せな気持ちになれます。
つまり、業務は趣味の延長(笑)。自分の好きなことをお仕事にできている今、とても幸せです。
ところで皆さんは「いわきFC」をご存じでしょうか?
東日本大震災で被災した街をスポーツの力で元気にすることを目指し、2016年、福島県いわき市に誕生したサッカークラブです。現在はJFL(J3の一つ下のカテゴリー。4部相当)で戦っています。2017年の天皇杯でJ1の北海道コンサドーレ札幌に勝った時に注目を浴び、多くの地上波テレビ番組で取り上げられたので、覚えている方もいらっしゃるのでは? と思います。
そんないわきFCを、DNSはチームができた当初からサポートしてきました。
チームのプレースタイルを表す言葉があります。それは「魂の息吹くフットボール」。試合を通じて、観客がワクワク・ドキドキするような非日常空間を生み出すために、選手達は90分間止まらず、倒れずに走り続けることを目指しています。
このプレースタイルに欠かせない要素が「食事」。それを示すため、いわきFCは「アスリートのフードスタンダードを変える」という言葉を掲げました。アスリートがパフォーマンスを発揮するために、食事がどれだけ重要か。そのことをより多くの人に知っていただくために、いわきFCとDNSはタッグを組んで、ここまでやってきました。
私は2018年から担当として携わり、現在に至ります。2019シーズンはいわきの地に移り住み、チームに帯同。トップチームからU-18、U-15、U-14、U-13、Girlsと、すべてのカテゴリーに関わりました。選手それぞれに合ったパフォーマンス向上のための栄養補給とはどんなものか、少しでも早く身体を回復させ、次の試合に向けた準備に取り組むにはどうすればいいか、グローバルスタンダードなアスリートの食事とはどんなものか。私自身も試行錯誤しながらニュートリションサポートに当たり、これまで、チームのさまざまな場面に立ち会ってきました。
私の役割は、チームにとって大事なその時その時を最高な状態で迎えてもらえるよう、選手を、チームを支えること。そして大事なその時のために、日常の質をいかに高め、トレーニング効果を最大化させられるか。ここが腕の見せ所…日々向き合うべき課題です。
試合が近づくと選手・スタッフともに緊張しますし、気持ちも高まってきます。こちらも当然「少しでも疲労から回復させたい」「エネルギー効率をよくしたい」「お腹の調子を整えたい」「免疫力を維持・向上させたい」などと、食事面で準備に貢献したいと強く思います。でも「試合だから!」と特別なことはしません。
日常からいつでも試合に送り出せるよう意識するとともに、試合前の食事はできるだけルーティーン化しました。「特別でないことが最上」というイメージです。選手達も「試合前日だから、今日のメインは鶏むね肉と鯖だろうなぁ」と思っているはず(笑)。味つけや調理法はもちろんアレンジしますが、食材は固定に近いです。この辺りのお話は次回以降、深堀りしていきます。
チームに常駐していた時、苦労したのが夏場の暑さでした。徐々に気温の高い日も出てくる5月ごろから、やっと涼しさを感じられるようになる秋ごろまで。特に今のような暑くなり始めた時期は、選手のコンディション管理・調整にかなり手を焼きました。
熱中症対策や脱水予防には、メディカルスタッフとの連携が欠かせません。ギラギラ太陽の下で、毎日数時間のトレーニング。疲労がたまらないはずがありません。
その疲労を吹き飛ばすためにしっかり食べてもらいたいのですが、私には闘わなければいけない強敵がいます。
それは “食欲低下”。
選手のようすを見ながら、声を聞きながら、食べやすそうなもの、ついつい口に運んでしまうものなど、いろいろ試してきました。その結果、選手から「これ、食べやすい」という声を聞けた時は、目の前でガッツポーズです。この辺りのお話も、今後深堀りしていきたいと思います。
私はスポーツの現場で、選手達がシーズンをケガなく戦い抜ける身体を作るため、食事や栄養への意識を高めていただけるよう働きかけています。日々パワーアップしていく選手達を近くで見守っていく中で、食事やサプリメントを通じて栄養士として何かのお手伝いができた時「やっぱりこのお仕事が好きだな」と感じます。そして、これからも“食の力”を信じて、選手達の近くで彼らのコンディション調整や身体作りをサポートしていきたいと思っています。
そんな私がお届けする「IWAKI NUTRITION REPORT 」を、これからよろしくお願いいたします。
栄養士
東京農業大学卒業。2017年株式会社ドーム入社後、サプリメント事業部、ドームアスリートハウスを経て、2020年より株式会社DNS OMO Div兼マーケティングDivに所属。アスリートや健康の保持・増進を目指す方への食事指導のほか、自社ブランドサイトにて、チーム帯同レポートや食事コンテンツに関わる記事執筆を行う。チームサポートではいわきFCを担当。自身も5歳から少林寺拳法に打ち込む現役アスリート。一児の母として、子育てにも奮闘中。