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身体のクッションとは?

身体のクッションとは?

これからオフを迎える方も、シーズンまっただ中の方も共通して避けたいこと・・・それは「怪我をすること」ではないでしょうか。怪我によって最悪の場合選手生命を絶たれることもあり得ます。しかし、パフォーマンスを向上させるためにはハードワークが必要不可欠です。いくらオーバーワークに気を付けていても、知らず知らずのうちに疲労が蓄積し、怪我を引き起こしてしまうこともあります。
そこで今回は、怪我をしないために摂取すべき、身体のクッションとなる栄養成分についてお話します。

身体のクッションとは、「結合組織」のことを指します。これは身体の様々な器官の間を埋める緩衝剤のような働きをするもので、関節においては靭帯や腱、軟骨などが結合組織に当たります。また、脂肪組織や血液、骨なども結合組織に分類されます。
では、結合組織をつくるための栄養成分とは、どういうものなのでしょうか。

●結合組織のための栄養成分とは

  • ・コラーゲンのためのタンパク質とビタミンC
  • ・プロテオグリカンのためのグルコサミンとコンドロイチン

コラーゲンのためのタンパク質とビタミンC

結合組織の大部分は、「コラーゲン」と「プロテオグリカン」から構成されています。鉄筋コンクリートに例えると、剛性の高いコラーゲンは鉄筋で、柔軟性に富むプロテオグリカンがセメントとなります。
コラーゲンはグリシンやプロリン、リジンなどのアミノ酸から体内で合成することができます。これらのアミノ酸は、タンパク質を十分に摂取することで補給できますが、コラーゲン合成にはビタミンCも十分に摂取する必要があります。それは、コラーゲンは三つ編みの構造しており、その三つ編みの構造をつくるときにビタミンCが必須となるからです。

また、コラーゲンの合成能力は年齢によっても異なります。特に、30代後半以降は能力の低下が顕著に表れます。(下図)


Relationship between skin collagen and bone changes during aging
加齢に伴うヒト皮膚中コラーゲン量と骨密度の変化
Castelo-Branco C. ら, Maturitas, 1994


体内でのコラーゲン合成能力が衰えてきた場合は、外部からのコラーゲン摂取が効果的です。以前は、外部からコラーゲンを摂取してもアミノ酸に消化分解されるだけだと考えられていましたが、最近の研究では、「コラーゲンの摂取は繊維芽細胞の活性化を促すことで、体内でのコラーゲン合成をも高める」ことがわかってきました。

コラーゲンは魚の皮やフカヒレ、豚足、牛スジ肉、鶏の手羽先などに多く含まれます。怪我を予防したいとき、怪我から早く回復したいときなどは、これらの食材を積極的に取り入れるようにしましょう。 またビタミンCを十分に摂取することも大切です。


プロテオグリカンのためのグルコサミンとコンドロイチン

プロテオグリカンとは、GAG(グリコサミノグリカン)という糖質と、タンパク質が結びついたものです。多くのGAGは「グルコサミン」を材料として構成されているため、グルコサミンが体内に十分存在すれば、プロテオグリカンの合成もスムーズに行われるようになります。
また、グルコサミンと「コンドロイチン」を合わせて摂取することで、プロテオグリカンがより効率よく合成されるようになります。

グルコサミンやコンドロイチンは、動物の軟骨や山芋、オクラにも含まれますが、カニやエビなど甲殻類の殻に多く含まれます。また、GAGを合成する際には「ビタミンA」が必要とされます。ビタミンAが豊富に含まれるレバーや卵、牛乳などをしっかり摂取して、ビタミンAが不足することのないように心がけましょう。

もし怪我をしてしまった場合は、結合組織にコラーゲン、グルコサミン、コンドロイチン、GAGを十分に送り込む必要があります。しかし結合組織には血管が少なく、栄養素が届きにくい特徴があります。そこで、関節を軽く動かしてあげるようにしましょう。そうすると「ポンプ作用」により、栄養素が運び込まれやすくなるのです。膝や腰、足首などであれば、積極的に歩くようにするだけでも効果は期待できます。

アスリートの可能性を奪ってしまう怪我を防ぐためには、日頃の栄養摂取が大切です。しかしながら、カニやエビなどの甲殻類の殻は日常的に食べないので、食事だけで関節に必要な栄養素を全て摂るのは非常に難しいのが現実です。 そこで、次回は怪我から守るためのサプリメントについてお話しましょう。

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