体重・筋量UP

Part 1 「パーシャル・レップス」

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Part 1 「パーシャル・レップス」

Part 1 「パーシャル・レップス」

トレーニングをずっと続けているのに、なかなか思うように発達してくれない。ほとんどのトレーニーたちは、この悩みにつきまとわれているのではないでしょうか。栄養条件がちゃんとしていなかったり、オーバーワークに陥ってしまっていたり、フォームが崩れていてしっかり筋肉が刺激されていなかったりなど、筋発達を妨げる要因は数多くあります。
特に一人でトレーニングしていると問題になるのが、「ギリギリまで追い込めない」こと。
ベンチプレスやスクワットを一人でやっていて、運悪くつぶれてしまったら大変なことになります。セーフティバーがあれば少しは安心できますが、どこのジムにもあるというものではありませんし、ホームトレーニーにとっては予算的に買えないこともあるでしょう。
そこで今回からは、「一人でもしっかり追い込むことのできるテクニック」について紹介してみようと思います。

■パーシャル・レップス

ベンチプレスでは胸までバーを下ろしてから挙げる。スクワットではふくらはぎと太腿がくっつくまでしゃがんでから立ち上がる。このように可動域いっぱいを使って行う動作のことを、「フル・レンジ」と呼びます。
それに対して、胸まで下ろさずにベンチプレスを行ったり、あまり深くしゃがまないでスクワットをやったりなど、可動域の一部だけを使って行う動作のことを「パーシャル・レンジ」と呼びます。そしてパーシャル・レンジで動作を繰り返すことを、「パーシャル・レップス」と言います。

ベンチプレスを例にとりましょう。普段なら6回できる重量です。でも今日は少しだけ調子がよく、7回やることができました。もしかしたら、8回目もできるかもしれない。でも、つぶれてしまうかもしれない。
慎重な人だったら、7回でやめておくでしょう。逆にあなたがチャレンジャーだったら、8回目に挑戦するはず。それで成功すれば良いのですが、あえなく失敗してつぶれてしまうかもしれません。

こんなときに有効なのが、パーシャル・レップスです。8回目のレップスを、胸に付くまで下ろさず、胸の上10cmくらいまで下ろしたら、そこで挙げてしまうのです。これなら無理なくできるはず。
そして9回目。また胸の上10cmまで下ろしても、何とかできるかもしれません。でも、できるかどうかわからないようでしたら、9回目は胸の上”20cm”のところまで下ろして、そこで挙げてしまうのです。

フル・レンジでのベンチプレス フル・レンジでのベンチプレス
フル・レンジでのベンチプレス
 
胸の上10cm 胸の上20cm
胸の上10cm
胸の上20cm

 

このように少しずつ可動域を制限しながらレップスを継続していけば、7回でやめてしまうのに比べ、かなり追い込むことができます。ただし上のほうだけでチョコチョコ動かすだけでは、大胸筋ではなく上腕三頭筋のほうに効いてしまいます。少なくとも大胸筋にしっかり刺激を与えられる稼動域はキープするようにしてください。逆に言えば、十分に刺激を与える可動域ではできなくなったところで、セットを終了するようにします。

このテクニックはスクワットやチンニング、ディップスなど様々なエクササイズに応用することができますが、補助筋が使われず、ターゲットとなる筋肉だけに刺激を与えやすい単関節運動において、特に有効です。カールやサイドレイズ、レッグエクステンションなどで、ぜひ一度試してみることをお勧めします。
もちろん、例に挙げたベンチプレスやスクワットのように「つぶれるとマズイ」エクササイズで利用することも、大いに有効です。ホームトレーニーのみなさんには、かなり助けとなるテクニックではないでしょうか。

 

(Part 2を読む)

 

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トレーニングをずっと続けているのに、なかなか思うように発達してくれない。ほとんどのトレーニーたちは、この悩みにつきまとわれているのではないでしょうか。栄養条件がちゃんとしていなかったり、オーバーワークに陥ってしまっていたり、フォームが崩れていてしっかり筋肉が刺激されていなかったりなど、筋発達を妨げる要因は数多くあります。
特に一人でトレーニングしていると問題になるのが、「ギリギリまで追い込めない」こと。
ベンチプレスやスクワットを一人でやっていて、運悪くつぶれてしまったら大変なことになります。セーフティバーがあれば少しは安心できますが、どこのジムにもあるというものではありませんし、ホームトレーニーにとっては予算的に買えないこともあるでしょう。
そこで今回からは、「一人でもしっかり追い込むことのできるテクニック」について紹介してみようと思います。

■パーシャル・レップス

ベンチプレスでは胸までバーを下ろしてから挙げる。スクワットではふくらはぎと太腿がくっつくまでしゃがんでから立ち上がる。このように可動域いっぱいを使って行う動作のことを、「フル・レンジ」と呼びます。
それに対して、胸まで下ろさずにベンチプレスを行ったり、あまり深くしゃがまないでスクワットをやったりなど、可動域の一部だけを使って行う動作のことを「パーシャル・レンジ」と呼びます。そしてパーシャル・レンジで動作を繰り返すことを、「パーシャル・レップス」と言います。

ベンチプレスを例にとりましょう。普段なら6回できる重量です。でも今日は少しだけ調子がよく、7回やることができました。もしかしたら、8回目もできるかもしれない。でも、つぶれてしまうかもしれない。
慎重な人だったら、7回でやめておくでしょう。逆にあなたがチャレンジャーだったら、8回目に挑戦するはず。それで成功すれば良いのですが、あえなく失敗してつぶれてしまうかもしれません。

こんなときに有効なのが、パーシャル・レップスです。8回目のレップスを、胸に付くまで下ろさず、胸の上10cmくらいまで下ろしたら、そこで挙げてしまうのです。これなら無理なくできるはず。
そして9回目。また胸の上10cmまで下ろしても、何とかできるかもしれません。でも、できるかどうかわからないようでしたら、9回目は胸の上”20cm”のところまで下ろして、そこで挙げてしまうのです。

フル・レンジでのベンチプレス フル・レンジでのベンチプレス
フル・レンジでのベンチプレス
 
胸の上10cm 胸の上20cm
胸の上10cm
胸の上20cm

 

このように少しずつ可動域を制限しながらレップスを継続していけば、7回でやめてしまうのに比べ、かなり追い込むことができます。ただし上のほうだけでチョコチョコ動かすだけでは、大胸筋ではなく上腕三頭筋のほうに効いてしまいます。少なくとも大胸筋にしっかり刺激を与えられる稼動域はキープするようにしてください。逆に言えば、十分に刺激を与える可動域ではできなくなったところで、セットを終了するようにします。

このテクニックはスクワットやチンニング、ディップスなど様々なエクササイズに応用することができますが、補助筋が使われず、ターゲットとなる筋肉だけに刺激を与えやすい単関節運動において、特に有効です。カールやサイドレイズ、レッグエクステンションなどで、ぜひ一度試してみることをお勧めします。
もちろん、例に挙げたベンチプレスやスクワットのように「つぶれるとマズイ」エクササイズで利用することも、大いに有効です。ホームトレーニーのみなさんには、かなり助けとなるテクニックではないでしょうか。

 

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