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Nutrition Guide

身体を作り、機能させる栄養・サプリメント情報 より効率的な身体作りのために

4-4.リカバリーをサポートするアミノ酸 グルタミン

古くからスポーツサプリメントとして親しまれてきたグルタミン。グルタミンは、アスリートにどのようなメリットをもたらすのだろうか?ここでは、グルタミンの機能やメカニズムについて解説する。

 

 グルタミンとは何か?

グルタミンとは非必須アミノ酸の1種で、グルタミン酸にアンモニアが結合してできている(図1)。グルタミンの生理的な役割は多く、タンパク質を構成するアミノ酸としての役割の他にも、組織間の窒素(アンモニア)輸送、細胞内の酸塩基平衡の調整、糖新生などに関わると言われている。グルタミンが生体内(血漿および骨格筋内)で最も多い遊離アミノ酸であることからも1、生理的な重要性が理解できる。


図1. グルタミン酸とグルタミン


リカバリー時におけるグルタミンの重要性

競技現場におけるグルタミン摂取の有用性にはどのようなものがあるだろうか?2018年に発表された国際スポーツ栄養学会のレビューでは、グルタミンには細胞の増殖やタンパク質合成の促進、グリコーゲン合成の促進などの作用が挙げられている2。ただし、グルタミン摂取と筋肥大の関係については限定的あるいは否定的な報告が多く、直接的に筋肥大に繋がるとは言い難い2

 一方、リカバリー時においては、グルタミンが重要な役割を果たすかも知れない。グルタミンは免疫細胞、特にリンパ球の重要なエネルギー基質としての働き3を持つことから、免疫機能の維持に関わる可能性がある。疲労困憊に至るような激しい運動の後には一時的に免疫機能が低下するが、マラソンレース後に5gのグルタミンを摂取することで、感染症の発症率が有意に低下したとの報告もある4

 

腸におけるグルタミンの役割

近年、アスリートの腸内環境改善に大きな注目が集まっている。グルタミンは腸内において、腸管粘膜上皮細胞や免疫細胞のエネルギー基質になることから、腸内環境の改善にも役立つかも知れない。

 

【参考文献】

  • 1. J Bergström, P Fürst, L O Norée, E. V. Intracellular free amino acid concentration in human muscle tissue. J Appl Physiol. 36, 693–7 (1974).
  • 2. Kerksick, C. M. et al. ISSN exercise & sports nutrition review update: research & recommendations. J. Int. Soc. Sports Nutr. 15, (2018).
  • 3. Maughan, R. J. et al. IOC Consensus Statement: Dietary Supplements and the High-Performance Athlete. Int. J. Sport Nutr. Exerc. Metab. 28, 104–125 (2018).
  • 4. L. M. Castell. et al. Does glutamine have a role in reducing infections in athletes? Eur J Appl Physiol Occup Physiol 73, 488–90 (1996).

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4-4.リカバリーをサポートするアミノ酸 グルタミン

古くからスポーツサプリメントとして親しまれてきたグルタミン。グルタミンは、アスリートにどのようなメリットをもたらすのだろうか?ここでは、グルタミンの機能やメカニズムについて解説する。

 

 グルタミンとは何か?

グルタミンとは非必須アミノ酸の1種で、グルタミン酸にアンモニアが結合してできている(図1)。グルタミンの生理的な役割は多く、タンパク質を構成するアミノ酸としての役割の他にも、組織間の窒素(アンモニア)輸送、細胞内の酸塩基平衡の調整、糖新生などに関わると言われている。グルタミンが生体内(血漿および骨格筋内)で最も多い遊離アミノ酸であることからも1、生理的な重要性が理解できる。


図1. グルタミン酸とグルタミン


リカバリー時におけるグルタミンの重要性

競技現場におけるグルタミン摂取の有用性にはどのようなものがあるだろうか?2018年に発表された国際スポーツ栄養学会のレビューでは、グルタミンには細胞の増殖やタンパク質合成の促進、グリコーゲン合成の促進などの作用が挙げられている2。ただし、グルタミン摂取と筋肥大の関係については限定的あるいは否定的な報告が多く、直接的に筋肥大に繋がるとは言い難い2

 一方、リカバリー時においては、グルタミンが重要な役割を果たすかも知れない。グルタミンは免疫細胞、特にリンパ球の重要なエネルギー基質としての働き3を持つことから、免疫機能の維持に関わる可能性がある。疲労困憊に至るような激しい運動の後には一時的に免疫機能が低下するが、マラソンレース後に5gのグルタミンを摂取することで、感染症の発症率が有意に低下したとの報告もある4

 

腸におけるグルタミンの役割

近年、アスリートの腸内環境改善に大きな注目が集まっている。グルタミンは腸内において、腸管粘膜上皮細胞や免疫細胞のエネルギー基質になることから、腸内環境の改善にも役立つかも知れない。

 

【参考文献】

  • 1. J Bergström, P Fürst, L O Norée, E. V. Intracellular free amino acid concentration in human muscle tissue. J Appl Physiol. 36, 693–7 (1974).
  • 2. Kerksick, C. M. et al. ISSN exercise & sports nutrition review update: research & recommendations. J. Int. Soc. Sports Nutr. 15, (2018).
  • 3. Maughan, R. J. et al. IOC Consensus Statement: Dietary Supplements and the High-Performance Athlete. Int. J. Sport Nutr. Exerc. Metab. 28, 104–125 (2018).
  • 4. L. M. Castell. et al. Does glutamine have a role in reducing infections in athletes? Eur J Appl Physiol Occup Physiol 73, 488–90 (1996).
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