筋肉を動かすためにはエネルギー、つまりガソリンが必要だ。そのガソリンはATPという形で存在し、ATPはリン酸を遊離してエネルギーを放出し ADPに変化する。しかし、ATPの量は限られていて、激しい運動では約8秒で枯渇してしまう。そこで運動を続けるには、ADPにリン酸を与えATPに戻 す必要がある。
その作用をしているのがクレアチンリン酸だ。だから、クレアチンを摂取することにより、エネルギーを再び産み出せるという訳である。
つまり、クレアチンは、パフォーマンス向上のためのサプリメント「エルゴジェニックエイド」の代表である。
ATPを作り出すガソリンタンクとしては上記にあげたクレアチンリン酸を使ってATPを再合成するATP-CP系の他に、炭水化物が酸素の少ない状 態で分解されるときにATPが生成される乳酸系と、炭水化物及び脂肪を二酸化炭素と水にまで分解するときに出るエネルギーを使ってATPを再合成する有酸 素系の3つがある。
どのガソリンタンクを使うかは、時間や強度によって異なるが、すべての運動の開始時に動員されるのは、ATP-CP系である。よってクレアチンの摂取は、はじめに使われる高強度の運動の持続時間を長く、そしてその力をより強くすることが期待できる。