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Nutrition Guide

身体を作り、機能させる栄養・サプリメント情報 より効率的な身体作りのために

6-8.ベータアラニンの働きとは?

6-7. 世界のトップアスリートの”新”常識~β-アラニンでも述べたように、β-アラニンは筋中に存在するカルノシンと呼ばれる物質の構成成分である。

カルノシンは、強度の高い運動中に起こる筋内pHの低下を中和する働きを持っている1。筋内pH低下は骨格筋の収縮を妨げ疲労の要因となるため、カルノシンの増加によって疲労の抑制に繋がる。では、β-アラニンを摂取すると具体的に体内ではどの様な変化が起きるのだろうか。

 

β-アラニン摂取による骨格筋カルノシン濃度の上昇

β-アラニンを摂取することで、骨格筋のカルノシン濃度はどの様に変化するのだろうか。
代表的なBaguetらの研究を紹介する2。健康な男性15名に6週間、1日当たり4.8gのβ-アラニンを摂取させたところ、マルトデキストリンを摂取したプラセボ群と比較して筋中のカルノシン濃度が有意に上昇した(図1)。

また、β-アラニンの摂取を中止してから9週間筋中のカルノシン濃度を観察したが(ウォッシュアウト期間)、少なくとも3週間はカルノシン濃度が高いレベルで維持されることも確認されている。

図1. 6週間のβ-アラニン摂取と、9週間のウォッシュアウト期間における筋中カルノシン濃度の変化
図1. 6週間のβ-アラニン摂取と、9週間のウォッシュアウト期間における筋中カルノシン濃度の変化 (*文献2より作成)

 

β-アラニン摂取によって筋中のカルノシンが上昇することは、このほかにも多くの研究で明らかとなっている。カルノシン上昇に有効なβ-アラニンの摂取量や期間などについては、また別の機会に詳しく解説する。

 

β-アラニン摂取が運動パフォーマンスに与える影響

β-アラニンを摂取することで本当にパフォーマンスは向上するのだろうか?そう疑問に思っている人も多いだろう。
国際スポーツ栄養学会の見解3においては、β-アラニンがパフォーマンス向上という観点で強いエビデンスを持ち、且つ安全性が担保されているサプリメントとしてカフェインやクレアチンなどと並んで示されている。

具体的には、運動時間の持続、運動を反復できる回数の増加、トレーニングボリュームの増加などがもたらされるとされている3。このほか、いくつかの国際的なガイドライン4,5においてもβ-アラニンは、パフォーマンス向上に強いエビデンスを持つサプリメントであると示されている。

 

β-アラニンを理解する上で重要なポイント

パフォーマンス向上が期待されるサプリメントであるβ-アラニンだが、その効果を正しく理解する上で重要なポイントが存在する。それは、「β-アラニンがパフォーマンス向上をもたらすメカニズムをよく理解すること」である。

これまで何度も記載してきたが、β-アラニンを摂取することで筋中のカルノシンが増加する1。β-アラニンのパフォーマンス向上効果は、クレアチンのように「より大きな力を発揮できる」のではなく、どちらかといえば「疲れにくくする」というものであると解釈できる。インターネット上にあるものを含めいくつかβアラニンの解説記事を見るが、残念ながらこの点をしっかり区別できているものは少ない。アスリートがサプリメントを使用する上では、そのサプリメントがどの様な効果を身体にもたらすのか、しっかり理解して使用して欲しい。

 

エルゴジェニックエイド  β-アラニン

β-アラニンは、日本ではまだ馴染みの薄い成分であるが、その豊富なエビデンスからアスリートのパフォーマンス向上をもたらす可能性のあるエルゴジェニックエイドとして知られている。

  • 【参考文献】
  • 1.Saunders, B. et al. β-Alanine supplementation to improve exercise capacity and performance: A systematic review and meta-Analysis. British Journal of Sports Medicine 51, 658-669 (2017).
  • 2.Baguet, A. et al. Carnosine loading and washout in human skeletal muscles. J. Appl. Physiol. 106, 837-842 (2009).
  • 3.Kerksick, C. M. et al. ISSN exercise & sports nutrition review update: research & recommendations. J. Int. Soc. Sports Nutr. 15, (2018).
  • 4.Maughan, R. J. et al. IOC Consensus Statement: Dietary Supplements and the High-Performance Athlete. Int. J. Sport Nutr. Exerc. Metab. 28, 104-125 (2018).
  • 5.Thomas, D. T., Erdman, K. A. & Burke, L. M. Nutrition and athletic performance. Med. Sci. Sports Exerc. 162, 543-568 (2016).

Nutrition Guide 身体を作り、機能させる栄養・サプリメント情報 より効率的な身体作りのために

6-8.ベータアラニンの働きとは?

6-7. 世界のトップアスリートの”新”常識~β-アラニンでも述べたように、β-アラニンは筋中に存在するカルノシンと呼ばれる物質の構成成分である。

カルノシンは、強度の高い運動中に起こる筋内pHの低下を中和する働きを持っている1。筋内pH低下は骨格筋の収縮を妨げ疲労の要因となるため、カルノシンの増加によって疲労の抑制に繋がる。では、β-アラニンを摂取すると具体的に体内ではどの様な変化が起きるのだろうか。

 

β-アラニン摂取による骨格筋カルノシン濃度の上昇

β-アラニンを摂取することで、骨格筋のカルノシン濃度はどの様に変化するのだろうか。
代表的なBaguetらの研究を紹介する2。健康な男性15名に6週間、1日当たり4.8gのβ-アラニンを摂取させたところ、マルトデキストリンを摂取したプラセボ群と比較して筋中のカルノシン濃度が有意に上昇した(図1)。

また、β-アラニンの摂取を中止してから9週間筋中のカルノシン濃度を観察したが(ウォッシュアウト期間)、少なくとも3週間はカルノシン濃度が高いレベルで維持されることも確認されている。

図1. 6週間のβ-アラニン摂取と、9週間のウォッシュアウト期間における筋中カルノシン濃度の変化
図1. 6週間のβ-アラニン摂取と、9週間のウォッシュアウト期間における筋中カルノシン濃度の変化 (*文献2より作成)

 

β-アラニン摂取によって筋中のカルノシンが上昇することは、このほかにも多くの研究で明らかとなっている。カルノシン上昇に有効なβ-アラニンの摂取量や期間などについては、また別の機会に詳しく解説する。

 

β-アラニン摂取が運動パフォーマンスに与える影響

β-アラニンを摂取することで本当にパフォーマンスは向上するのだろうか?そう疑問に思っている人も多いだろう。
国際スポーツ栄養学会の見解3においては、β-アラニンがパフォーマンス向上という観点で強いエビデンスを持ち、且つ安全性が担保されているサプリメントとしてカフェインやクレアチンなどと並んで示されている。

具体的には、運動時間の持続、運動を反復できる回数の増加、トレーニングボリュームの増加などがもたらされるとされている3。このほか、いくつかの国際的なガイドライン4,5においてもβ-アラニンは、パフォーマンス向上に強いエビデンスを持つサプリメントであると示されている。

 

β-アラニンを理解する上で重要なポイント

パフォーマンス向上が期待されるサプリメントであるβ-アラニンだが、その効果を正しく理解する上で重要なポイントが存在する。それは、「β-アラニンがパフォーマンス向上をもたらすメカニズムをよく理解すること」である。

これまで何度も記載してきたが、β-アラニンを摂取することで筋中のカルノシンが増加する1。β-アラニンのパフォーマンス向上効果は、クレアチンのように「より大きな力を発揮できる」のではなく、どちらかといえば「疲れにくくする」というものであると解釈できる。インターネット上にあるものを含めいくつかβアラニンの解説記事を見るが、残念ながらこの点をしっかり区別できているものは少ない。アスリートがサプリメントを使用する上では、そのサプリメントがどの様な効果を身体にもたらすのか、しっかり理解して使用して欲しい。

 

エルゴジェニックエイド  β-アラニン

β-アラニンは、日本ではまだ馴染みの薄い成分であるが、その豊富なエビデンスからアスリートのパフォーマンス向上をもたらす可能性のあるエルゴジェニックエイドとして知られている。

  • 【参考文献】
  • 1.Saunders, B. et al. β-Alanine supplementation to improve exercise capacity and performance: A systematic review and meta-Analysis. British Journal of Sports Medicine 51, 658-669 (2017).
  • 2.Baguet, A. et al. Carnosine loading and washout in human skeletal muscles. J. Appl. Physiol. 106, 837-842 (2009).
  • 3.Kerksick, C. M. et al. ISSN exercise & sports nutrition review update: research & recommendations. J. Int. Soc. Sports Nutr. 15, (2018).
  • 4.Maughan, R. J. et al. IOC Consensus Statement: Dietary Supplements and the High-Performance Athlete. Int. J. Sport Nutr. Exerc. Metab. 28, 104-125 (2018).
  • 5.Thomas, D. T., Erdman, K. A. & Burke, L. M. Nutrition and athletic performance. Med. Sci. Sports Exerc. 162, 543-568 (2016).
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