特集

夏と胸板とベンチプレス

夏と胸板とベンチプレス。男子として、100㎏は挙げておきたい。

ベンチプレス100㎏...。

バーベルを握り始めた男子にとっては最初の目標、そして壁にもなり得る「ベンチプレス100㎏」。ある者は自分自身を律するため、ある者は競技でよい成績を残すため、そしてある者はモテるため...目的はそれぞれありつつも、一度バーベルを握ったらベンチプレス100㎏は達成すべきものだ。そのマインドはもしかすると、オスとしての本能かもしれない。

あるテレビ番組で、街の男子100人に「ベンチプレス100㎏」を挙げられるどうかをアンケートしたところ「挙げられる」と答えたのは100人中3人だった。つまり、ベンチプレス100㎏を挙上できる人は3%である。

もちろん、この数字がすべてを表しているとは思わない。「100㎏ごとき初めてバーベルを握ったときに挙げた」という人もいるだろう。

※ちなみにDNSサプリメントやアンダーアーマーを扱い、このDESIRE TO EVOLUTION編集部もある株式会社ドームで同様のアンケートを行ったところ、回答者140人中36人、つまり約25%がベンチプレス100㎏を挙げられる、という結果が出た

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ここで、あえて言おう。

ベンチプレス100㎏を挙げることは、鍛える者にとって避けては通れない。いや、避けるべきものではない。

なぜならば「ジム内の序列はベンチプレスの使用重量で決まってくる」ともいえるからだ。ヘビーなベンチプレスができる人間は、なぜか自然とジム内での序列も高くなる。100㎏を挙げることは、そのヒエラルキーの入り口に立つようなものだ。

そしてベンチプレス100㎏挙げられることは、揺るぎない自信となる。例え仕事で嫌なことがあっても「ベンチプレス〇〇〇㎏挙がるから、まあいいか」と、ポジティブになれたりもする。

もう、いいことしかないのだ。


■ベンチプレスとはなんなのか?

20170706b.jpgトレーニングの教科書の中では、主に「大胸筋を鍛えるエクササイズ」として紹介される。しかしながら、ベンチプレスという種目が持つ意味はそれだけにとどまらない。例えば、日ごろから鍛えているウォリアー諸君なら、「筋肉すごいねー。何㎏ぐらい持ち上げられるの?」と聞かれることもあろう。すると内心「どのエクササイズだよ!」と思いながらも、ベンチプレスの重量を答えるのではなかろうか。それだけベンチプレスの挙上重量は、わかりやすく、鍛えるものにとって象徴的な意味ですらある。また、ベンチプレスをやり込むことで起こる大胸筋や、三頭筋、三角筋の発達は、一目見て「只者ではない」という感情を他者に想起させ、一目置かれる存在になれる。単に大胸筋のエクササイズという以上の意味を持っているのだ。20170706b.jpg

■ベンチプレスはフォームが9割

そんな象徴的な種目でもあるベンチプレスだが、この種目について、多くのボディビルダー、パワーリフターが、重量を伸ばす上で最も重要なポイントを「正しい(適切な)フォームで行うこと」と語る。極端な話、フォーム(構え)が9割ともいわれる。そこで、正しい(適切な)ベンチプレスのフォームの例を以下に記す。正解は一つではないが、参考にしてほしい。

ベンチプレスの基本フォーム

  • 1. ベンチに仰向けになり、バーの真下に口~鼻のあたりがくるようにする。
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  • 2. バーを両手で握る。グリップの幅は、ボトムポジション(バーが胸に付いた所)で前腕が地面と垂直になる幅とする。バーについているラインを参考にするとよい。
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  • 3. 握るときに、小指側をできるだけ深くしっかりと巻きつけるように注意すること。手首が寝すぎてしまわないように注意。
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  • 4. 肩を引き、肩甲骨をできるだけ寄せる。大胸筋下部からみぞおちにかけてアーチを作り、思いっきり胸を張る。足を完全に床に付けてしっかりと踏ん張る。カカトが浮かないよう注意。
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  • 5. バーをラックから外し、息を吸いながら大胸筋下部に向かって下ろしていく。
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  • 6. 胸に付いたバーを、呼吸を止めたまま上に押し上げる。必ず垂直方向に押し挙げ、挙げてヒジを伸ばしきったら、息を吐く。
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  • 【 参考動画 】

これが一般的に正しいと言われるフォームだ。ベンチ台に仰向けになり、漫然とバーベルを握って差し挙げるだけではダメだ。単純な動作の中にも背中(肩甲骨)の寄せ方、バーを下す位置など、意識しなければならないポイントがいくつかあり、怠るとケガの要因にもなる。100㎏へ到達しようとするならば、まずはフォームを意識して取り組むことが重要なのである。

そしてもちろん、筋肉そのものを発達させなければ如何にフォームがきれいであろうとも頭打ちを迎えてしまう。ウォリアー諸君ならばすでに当たり前に認識されていることだとは思うが、食事に合わせて、プロテインをはじめとしたサプリメントを活用し、筋肉を発達させることを目指してほしい。

■「わかる人にはわかる」ベンチプレスのポイント

正しい(適切な)フォームを意識して、適切に栄養を摂れば、いつかは100㎏を挙上するに至るだろう。しかし、まだ先がある。

「ベンチプレスの重量を伸ばしていくときには、いくつかのポイントがあるのですが、正直トッププレッサーの方が語るポイントや感覚は、なかなか僕のような凡人には理解できない部分もあります(苦笑)。そこで、自分のレベルでも理解できたポイントのみをお伝えしてみたいと思います。もちろん、オーソドックスなベンチプレスをある程度やりこんでいることが前提となりますので、ご了承ください」

語るのは、株式会社ドームのサプリメント事業部に所属し、ベンチプレスにひとかたならぬ情熱とこだわりを注ぐ男「S」(本人に希望でイニシャル表記とさせてください)。公式戦への出場経験もあり、ベンチプレスの挙上重量を伸ばすために、日々トレーニングをこなし、さまざまなセミナーに参加し、知識とテクニックを身につけてきた男である。現在体重66㎏、ベンチプレスMAX165㎏(非公式)。そんなSが、ベンチプレス挙上重量アップのためのポイントを語ってくれた。以下の言葉は、ポイントというより「極意」と記載する方がしっくりくる。

其の一 自分の重心を安定させる。

いろいろなセミナーを受講し、自分でやってみたところ最も重要だと感じているのは、重心の安定と感じています。筋力・筋量が同じ人でも、自分の重心位置を掴んで安定させる型を組めている人と、そうで無い人では、40-50kgは取り扱い重量が変わるとのことです。

最も重心の安定を感じやすいのは「両足で直立している時」。ベンチ台に寝転がる前に、まずはしっかり立つようにすると良いとのことでした。

具体的には、首の幅と同じ位、足幅を狭くした状態で、かかと・お尻・後頭部が一直線になるイメージをしながら深呼吸をすると、足が地面に吸い付くような感触が得られます。こちら、私(S)も勿論実践しているのですが、本当に身体の無駄な揺れが無くなる感覚があり、すぐに体感できるのでお薦めでございます。
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この安定を意識してから、仰向けに寝転がります。そうして首の後ろ、お尻、足 (台・地面に設置している部位)に意識を集中して、その3点がぶれない状態をつくります。この時に、仰向けになる前に感じた重心の安定を意識してください。安定したら、適切な手幅で握りラックアップします。
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其の二 ベンチプレスを「受ける」位置。

ある程度ベンチプレスの経験を重ねると、ラックアップした時点で挙がるかどうかわかるようになります。持った瞬間に軽いと感じられる受け方をすることが重要です。
具体的には、先ほど重心位置として挙げた、首裏、お尻、足に均等に力が入るイメージ。
バー自体は肩甲骨の直上に乗せるイメージ。※この時、肩甲骨の中でも上側、中間、下側と自身の受けやすいポジションがあるので、色々試してみると良いとのことでした。
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其の三 バーを下す時には、腕を「縮める」イメージ

バーを下す時の意識としては、腕を畳むでも無く、胸を張るでも無く、肩甲骨を収縮させ腕を縮めるようなイメージとのことでした。

ここはかなり高度な内容らしく、私も正直掴みきれていないのですが、一先ず先生が言っていた内容そのままを共有させて頂きます。」
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いかがだっただろうか。

ごく一部の極意を紹介したが、重心の探し方や、「腕が縮む」というイメージから半ば抽象的な表現も多い。が、最終的には「フォームが9割」というところに帰結するのではないだろうか。しかしながら、このイメージを体感、そして習得するには、かなりの研鑽が必要となるため、100㎏に到達していないものはまずは基本的なフォームで取り組むべきであろう。

■フォームが9割とは言うけれども、そもそも筋力なければ話にならない

当然のことであるが、仮に50㎏しか挙げれない人間が、どれだけフォームをきれいにしたところ、突如として100㎏挙げれる人になるということはほぼありえない。ここは当然筋力が必要となってくる。筋力を増強するためには、トレーニングと栄養と休養、このサイクルを適切に回していく必要がある。そして、フォームを固めるためには、反復練習も必要だろう。そうなれば疲労もたまりやすくなり、ケガのリスクも大きくなる。

ここで再度、Sに語ってもらうとしよう。

「僕の経験則に基づいた話ではありますが、まず、筋肉の材料であるプロテインと瞬発力の源であるクレアチン、これは必須で長年継続しているのですが、プロテインを変更し、追加でサプリメントを加えたところ、一気にコンディションが良くなり、扱える重量も伸びてきました。現状使っているサプリメントは、クレアチンに、以下の3つです。



まずワークアウト中ですが、フォームを定着させようと思うと、自然とセット数が増え、途中でバテます。R.E.D.は糖質の中で最も吸収が早いと言われているクラスターデキストリン®を使用している為、速攻でエネルギーが補給される感覚が持てます。

そして、トレーニング後は如何にリカバリーを早められるかを意識します。重量を増やせば、身体のダメージも多岐に渡り、疲労は抜けづらくなります。以前は最低でも3-4日の休息期間が無いと、次のトレーニングで全力は出せなかったのですが、グルタミン、HMB、アルギニン・シトルリンを十分量含むホエイプロテインSPとEPAを摂取しはじめてからは、ダメージが軽減されているように感じ、実際に中1日でも全力でベンチプレスが出来るようになりました。ベンチプレスに限らず、ハードなトレーニングで疲労と戦っているという方は是非お試しください。」

今回の情報は非常に幅広い情報ではあるが、自身のレベルにあった項目を選んで実践してもてほしい。そして我々も日本男子を肉体を強化するべく、啓発を続けていく。

以上




Text:
前田成彦
DESIRE TO EVOLUTION編集長(株式会社ドーム コンテンツ企画部所属)。学生~社会人にてアメリカンフットボールを経験。趣味であるブラジリアン柔術の競技力向上、そして学生時代のベンチプレスMAX超えを目標に奮闘するも、誘惑に負け続ける日々を送る。お気に入りのマッスルメイトはホエイSP&ホエイ100焼きいも味。

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