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4-2.より高い次元へ BCAAの中で紹介したロイシンは、アミノ酸の中でも特に筋タンパク質合成において重要な働きを担っている。
骨格筋の重量は、それを構成する筋タンパク質の合成と分解のバランスによって調節されている。筋タンパク質の合成を促進するメカニズムの1つに、筋細胞内部に存在するmTORと呼ばれる分子の活性化がある。mTORを活性させる因子は、インスリン、IGF-1(insulin-like growth factor1:インスリン様成長因子1)、テストステロン、NO(一酸化窒素)、筋収縮などいくつもあるが、その一つにアミノ酸がある。中でも、ロイシンは特に重要な働きを持つことが知られている。
ロイシンがmTORを活性化させる詳細なメカニズムについては不明な部分も多いが、ロイシンが筋細胞内に入りいくつかの分子の活性化を介してmTORの活性化を引き起していると考えられる。またロイシンには、インスリン分泌を担う膵臓のβ細胞を刺激し、インスリンの分泌を促進させる作用も認められており1、こちらの作用もmTOR活性化に関わっている可能性がある。
この様に、ロイシンは筋タンパク質合成を促進させる重要な因子であり、実際に血中ロイシン濃度と筋タンパク質合成速度には正の相関が認められている(図1)2。ロイシン含有率の高いホエイプロテインは筋肥大に有効だとして、ハイスペックなプロテインであると認知されている。一方で市場を見ると、比較的ロイシン含有率の若干低いプロテインには、ロイシンを添加して販売している商品もある。
また、ロイシンの代謝物であるHMB(3-Hydroxy 3-MethylButyrate)と呼ばれる物質は、高い筋タンパク質合成の促進、そして分解の抑制効果を持つと言われている。このHMBについては、別の機会に詳しく解説する。
【参考文献】
4-2.より高い次元へ BCAAの中で紹介したロイシンは、アミノ酸の中でも特に筋タンパク質合成において重要な働きを担っている。
骨格筋の重量は、それを構成する筋タンパク質の合成と分解のバランスによって調節されている。筋タンパク質の合成を促進するメカニズムの1つに、筋細胞内部に存在するmTORと呼ばれる分子の活性化がある。mTORを活性させる因子は、インスリン、IGF-1(insulin-like growth factor1:インスリン様成長因子1)、テストステロン、NO(一酸化窒素)、筋収縮などいくつもあるが、その一つにアミノ酸がある。中でも、ロイシンは特に重要な働きを持つことが知られている。
ロイシンがmTORを活性化させる詳細なメカニズムについては不明な部分も多いが、ロイシンが筋細胞内に入りいくつかの分子の活性化を介してmTORの活性化を引き起していると考えられる。またロイシンには、インスリン分泌を担う膵臓のβ細胞を刺激し、インスリンの分泌を促進させる作用も認められており1、こちらの作用もmTOR活性化に関わっている可能性がある。
この様に、ロイシンは筋タンパク質合成を促進させる重要な因子であり、実際に血中ロイシン濃度と筋タンパク質合成速度には正の相関が認められている(図1)2。ロイシン含有率の高いホエイプロテインは筋肥大に有効だとして、ハイスペックなプロテインであると認知されている。一方で市場を見ると、比較的ロイシン含有率の若干低いプロテインには、ロイシンを添加して販売している商品もある。
また、ロイシンの代謝物であるHMB(3-Hydroxy 3-MethylButyrate)と呼ばれる物質は、高い筋タンパク質合成の促進、そして分解の抑制効果を持つと言われている。このHMBについては、別の機会に詳しく解説する。
【参考文献】