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Nutrition Guide

身体を作り、機能させる栄養・サプリメント情報 より効率的な身体作りのために

3-3.プロテインの効果的な摂取タイミング

3-2.プロテインの効果的な摂取量とは?において、アスリートにおける1日あたり、およびトレーニング後の1回あたりに最適なたんぱく質摂取量について解説した。続いては効果的なたんぱく質摂取のタイミングについて解説する。

 

トレーニング後なるべく早い時間 ゴールデンタイム

トレーニング後にたんぱく質を摂取すると、相乗的に筋タンパク質合成が高まることが知られている。この時、トレーニング終了後からなるべく早い時間帯にたんぱく質を摂取することで、より高い効果が得られる可能性がある1(図1)。これは、運動によって引き起こされる筋タンパク質合成に関わる分子(mTOR:mammalian Target Of Rapamycin)の活性化や、骨格筋におけるアミノ酸の取り込みが高まるためであると考えられている。
しかしながら、運動直後に高まる骨格筋のアミノ酸取り込み亢進は、運動終了後2時間程度で低下してしまう2。したがって、トレーニング直後にはなるべく早いたんぱく質摂取が望ましいかもしれない。

スポーツ栄養学の世界において、トレーニング直後の一番筋肉が発達しやすい時間帯を「ゴールデンタイム」と呼ぶことがある。

図1. 筋力トレーニングとプロテイン摂取による筋タンパク質合成の相乗効果
図1. 筋力トレーニングとプロテイン摂取による筋タンパク質合成の相乗効果 (*文献1より作成)

 

就寝前のプロテイン摂取

通常、およそ6~8時間もの間栄養を摂取することの出来ない就寝中において、骨格筋内部では筋タンパク質の分解が亢進する。しかしながら、就寝前にたんぱく質を摂取することにより、就寝中も筋タンパク質合成を促進させ、且つ分解を抑制させることが出来ると報告されている3

 

補食としてのプロテイン摂取

空腹状態が長く続くと筋タンパク質分解が亢進する。昼食から夕方のトレーニング終了後まで何も食べないアスリートが散見されるが、筋肥大の面からみればこれは非常に勿体ない。分解を防ぐためにも、補食としてトレーニング開始1~2時間前にプロテインを摂取すると良いのではないだろうか。

プロテインの基礎知識
3-1.プロテインを知っておこう
3-2.プロテインの効果的な摂取量とは?
3-4.プロテインの種類 ホエイ・カゼイン・ソイ

【参考文献】

  • 1.Churchward-venne, T. A., Burd, N. A. & Phillips, S. M. Nutritional regulation of muscle protein synthesis with resistance exercise: strategies to enhance anabolism. Nutr. Metab. 9, 1-8 (2012).
  • 2.Ivy, J. L. Regulation of muscle glycogen repletion, muscle protein synthesis and repair following exercise. J. Sport. Sci. Med. 3, 131-138 (2004).
  • 3.Trommelen, J. & Loon, L. J. C. Van. Pre-Sleep Protein Ingestion to Improve the Skeletal. Nutrients 8, 1-9 (2016).



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3-3.プロテインの効果的な摂取タイミング

3-2.プロテインの効果的な摂取量とは?において、アスリートにおける1日あたり、およびトレーニング後の1回あたりに最適なたんぱく質摂取量について解説した。続いては効果的なたんぱく質摂取のタイミングについて解説する。

 

トレーニング後なるべく早い時間 ゴールデンタイム

トレーニング後にたんぱく質を摂取すると、相乗的に筋タンパク質合成が高まることが知られている。この時、トレーニング終了後からなるべく早い時間帯にたんぱく質を摂取することで、より高い効果が得られる可能性がある1(図1)。これは、運動によって引き起こされる筋タンパク質合成に関わる分子(mTOR:mammalian Target Of Rapamycin)の活性化や、骨格筋におけるアミノ酸の取り込みが高まるためであると考えられている。
しかしながら、運動直後に高まる骨格筋のアミノ酸取り込み亢進は、運動終了後2時間程度で低下してしまう2。したがって、トレーニング直後にはなるべく早いたんぱく質摂取が望ましいかもしれない。

スポーツ栄養学の世界において、トレーニング直後の一番筋肉が発達しやすい時間帯を「ゴールデンタイム」と呼ぶことがある。

図1. 筋力トレーニングとプロテイン摂取による筋タンパク質合成の相乗効果
図1. 筋力トレーニングとプロテイン摂取による筋タンパク質合成の相乗効果 (*文献1より作成)

 

就寝前のプロテイン摂取

通常、およそ6~8時間もの間栄養を摂取することの出来ない就寝中において、骨格筋内部では筋タンパク質の分解が亢進する。しかしながら、就寝前にたんぱく質を摂取することにより、就寝中も筋タンパク質合成を促進させ、且つ分解を抑制させることが出来ると報告されている3

 

補食としてのプロテイン摂取

空腹状態が長く続くと筋タンパク質分解が亢進する。昼食から夕方のトレーニング終了後まで何も食べないアスリートが散見されるが、筋肥大の面からみればこれは非常に勿体ない。分解を防ぐためにも、補食としてトレーニング開始1~2時間前にプロテインを摂取すると良いのではないだろうか。

プロテインの基礎知識
3-1.プロテインを知っておこう
3-2.プロテインの効果的な摂取量とは?
3-4.プロテインの種類 ホエイ・カゼイン・ソイ

【参考文献】

  • 1.Churchward-venne, T. A., Burd, N. A. & Phillips, S. M. Nutritional regulation of muscle protein synthesis with resistance exercise: strategies to enhance anabolism. Nutr. Metab. 9, 1-8 (2012).
  • 2.Ivy, J. L. Regulation of muscle glycogen repletion, muscle protein synthesis and repair following exercise. J. Sport. Sci. Med. 3, 131-138 (2004).
  • 3.Trommelen, J. & Loon, L. J. C. Van. Pre-Sleep Protein Ingestion to Improve the Skeletal. Nutrients 8, 1-9 (2016).



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